![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71540153/rectangle_large_type_2_d6ba69a6f3fc98ecc146dcfc5ec39103.jpeg?width=1200)
【宝石の原石】⑤別れ
別れの時が近づいている。
別れは好きじゃない、という人の方が多いだろうけど、残酷なのか、冷酷なのか、別れに希望を見出すことがよくある私。もちろん、相手が夫や我が子となると、そうもいかないけど。
寂しさと同時に、次に進めるのだという気持ちが確かに胸の中に宿っているのを感じる。私はこれまで 人にも、環境にも 自分から別れを告げるような生き方をしていたかもしれない、とふと気づいた。相手から別れを告げられるという状況に耐えられないのかもしれない。たとえ 相手から そのスイッチを押されそうになっても自分が終わらせる形をとろうとしてきた気がする。40年以上生きてきて 今 ごろ気づいた。
未練はない。
本当に大切な人とは「別れ」を経ても ずっと繋がっていると信じているからかもしれない。
あるいは、別れを経てこそ 見えるものもあると思っているからかもしれない。
あるいは、別れを前に、相手が何を思うのかを知りたい、のかもしれない。
あるいはいや、もはや、どうでもいい。
私は 本当に大切な人のことは どんな形であろうと、お互いどこにいようと 心の中では手放さないのだから。
もうひとつ残酷なことを言えば、私は 愛を信じない、いや 愛を無惨にも踏みにじる人は 別れどころか、出会いさえ知らないと思っている。