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愛すること

初めて わたしのお腹から広い世界に出てきた 長女、そして次女を見た時の気持ちは ずっと色褪せずに残っている。
全身で泣いてて ちっちゃいけど 生きてるなあ
お腹の中で ぐにゅぐにゅ動いていたのはこの人かあ って思ったっけ。

いろいろあったけど、彼女たちは成長して でも、小さい頃からもってる自分らしさをずっと失わずにここまで やってきているのだった。へえ、こういう時 こんなふうに動くんだな わたしとは違うなあ って思いながら 一緒に暮らしてる。今まで過ごした月日と同じだけの長さは もう残されていないかもしれない。いずれ ここを巣立っていくから。

これからの時間をどう過ごそう。ずっと一緒だと思ってたけど、そうじゃないんだよね。

いっぱい心配したし、これからもいっぱい心配するだろうな。
でも、生きていく力をちゃーんと自分の中で育てながら 日々生きてるのを見てると 信じていればいいのかなって思う。

あれもこれもしてあげたかったけど できなかったなということがいっぱい。フルタイムで働いていたのと、わたしが要領よく動けないこととで。

むしろ、彼女たちは、わたしが忙しさに紛れて忘れそうなことを たくさん思い出させてくれて わたしの生きる力を蘇らせてくれるのだった。
これこそが愛ではないか。

べったりして何もかも面倒をみてあげてスポイルするのではなく、それぞれが自分を生きる中で そばにいる人にちょっと手を差し伸べたり、自分が持っているものを必要な分だけシェアして、また自分のことに戻っていく。その絶妙なさじ加減をみきわめようとせずとも うまく調整できるようなコンディションは 愛だ。

ああ わたしは 彼女たちとの日々のなかで 小さい花束を受け取るように 愛を見せてもらったのだ って思った。

お花に 水やりをするような そういう毎日を 過ごしていきたいね、娘たちよ。

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