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フラグが立つ
アニメやドラマ、映画などで、登場人物のセリフや行動によってその後の展開が予測できることを「フラグが立つ」という。その中でも代表的なのが「死亡フラグ」と呼ばれるものだ。よく知られているのは、次のようなシーンだろう。
戦争映画のワンシーン。
夜。主人公とその親友は、昼間の激しい戦闘を終え、兵舎でつかの間の休息をしている。
すると、親友が胸ポケットから婚約者の写真を取り出してこう言うのだ。
「俺、この戦争が終わったら、彼女と結婚するんだ」
・・・このセリフが出ると、彼が翌日の戦闘で亡くなることは「ほぼ確定」である。こういうのが「死亡フラグ」なのだ。
先日、かつて同じ小学校で同僚だったA君と10年ぶりに会った。当時はまだ20代だったA君も、現在は市内の小学校で研究主任を務めるなど、校内のミドル・リーダーとして活躍中だと聞いている。また、私生活では2児のパパになっているそうだ。
そんなA君なのだが、会ったときにはかなり疲れているように見えた。話を聞いてみると、彼の勤務校は企業系の某財団から研究助成金を貰っているため、年度末は研究主任として報告書の作成に追われているのだそうだ。
「体は大丈夫?」
心配をして尋ねると、
「ええ、ちょっと疲れてますね。でも・・・」
と言った後、A君はこう続けた。
「俺、報告書の作成が終わったら、家族で温泉に行くんですよ」
・・・A君、フラグが立ってないか?
自分のため、そして家族のためにも、くれぐれも無理はしないでくれよ。
君の学校にとって研究は大事なのかもしれない。
でも、戦争とは違って命を懸けるようなものではないのだ。絶対に。