関心があるものしか見えない
30歳を過ぎて、
「そろそろ結婚しようかな」
と考えていたころのことだ。
電車に乗っていると、結婚式場の広告が目に入るようになった。それも1枚や2枚ではない。様々な式場の広告が車両の至るところにあって驚かされたものだ。
やがて結婚して妻が妊娠をすると、今度は街を歩く妊婦さんの姿がやたらと目立つようになった。
そして長女が誕生すると、
「世の中には、こんなにたくさん赤ちゃんがいたんだ!!」
と気づかされる・・・。
結局、人間は自分が関心を持っているものしか目に映らないのかもしれない。
・・・そんなことを通勤電車の中で考えていると、視線の先には、
「最近、体がだるいと感じているアナタへ」
と書かれた栄養ドリンクの広告があった。