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「シウマイ弁当」の値上げ
崎陽軒の「シウマイ弁当」は、横浜を代表する食べ物の一つだと言っていいだろう。
その「シウマイ弁当」が、今月の1日から値上げされた。これまでの950円から120円高くなり、1,070円になったのだ。
これは、シウマイの原料である豚肉や干帆立貝柱、弁当用の米の仕入れ価格の上昇や、人手不足による人件費の高騰などを反映したものだという。
10年前には770円だった「シウマイ弁当」の価格は、2022年10月に900円、翌年10月には950円に引き上げられ、ついに今回、千円の大台に乗ることになった。
崎陽軒ではこのほかにも、昔ながらのシウマイ(15個入り)を40円値上げして700円、肉まんとあんまんについては20円値上げして250円、横浜月餅は20円値上げして170円とするなど、合計113品目で値上げを行っている。
ちなみに、大手の牛丼チェーン店では牛丼(牛めし)の並盛りが400円前後で提供されている。「シウマイ弁当」の値段がその倍以上というのは、いささか高いような気もする。
しかし、牛丼店の中で店員さんが「ほぼワンオペ」のような状態でせかせかと動き回っている様子を目の当たりにしてしまうと、
(多少は値段が高くなってもいいから、人を増やしてあげたらどうか)
と思ったりもする。
悩ましいかぎりである。
そもそも、値が上がっているのは「シウマイ弁当」ばかりではない。食品にかぎっても、昨年を上回るペースで値上げが続いているのだ。
・・・冒頭で、「シウマイ弁当」が値上げされた原因を「(食材の)仕入れ価格の上昇や、人手不足による人件費の高騰など」と書いたが、ほかにはどんなことがあるだろうか。
生産や輸送にかかるエネルギーコストの上昇や円安の影響のほか、ウクライナ情勢や異常気象なども間接的に関係しているはずだ。
また、容器などの包装資材の価格も上がっているだろうし、輸送代の上昇にはトラックドライバーの時間外労働規制の問題も無縁ではないに違いない。
・・・次に「シウマイ弁当」を食べるときには、どうしてもそんなことを考えてしまいそうである。