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ヨーグルトのある食卓と旅とわたしについてわかりやすく解説

「ヨーグルト」と「旅」と言えば、あの頃を思い出す。

数年前……

12月の喧騒とした街並みは、日本に限った事ではなく、世界で最も美しいとされるシャンゼリゼ通りは、クリスマスを控えた沢山の人達で賑わっていた。

私と、彼女はシャンゼリゼ通りから少しだけ離れたホテルに宿泊し、イルミネーションに彩られたパリの街並みを徘徊する。

歳の離れた彼女のことを私は、とても甘やかせて内面も外見も素敵な大人になって貰おうと出来る限りの事を尽くした。

教養と芸術の感性……これも女性に必要なモノ。
朝からルーヴル美術館に並び、絵画や彫刻を見て回る。
有名なモナリザの微笑も、ここに展示されている。

そしてパリには、有名なハイブランドの本店が幾つも軒を並べる。

彼女にしてみれば、きっとそっちが本命だろう。

シャネル……ルイ・ヴィトン……レッドソールで有名なクリスチャン ルブタン……数え上げればキリがない。

それぞれの店で買い物を済ませ、ご満悦の彼女。

高いモノは高いなりの魅力がある。
一段と美しさを増す彼女に、惚れ直す。

マップを片手に、あらかじめクレジットカード会社のコンシェルジュサービスにリザーブして貰った、フレンチを夕食に頂く。

ワインがとても美味しく、料理との相性も抜群だった。

食事を済ませ、少しホロ酔い気分で石畳の街を歩いてホテルに帰り、部屋に着くなりパリっ子も羨む熱い一夜を過ごす。



……翌朝。

目を覚ました2人は髪と服を整え、朝食に向かう。

ホテルのレストランにてモーニングのブュッフェ

フランスと言えども、それは日本のホテルとたいして変わらず……むしろ味噌汁と納豆と漬物がないので少し物足りなく感じる程。

本場のフランスパンが特別美味しいかと言うと、そうでもなく……なんなら日本のパンの方が美味しいくらいだ。

朝食を、宮殿の様なレストランで頂く、その雰囲気こそが旅を更に盛り上げる……
そう思って、お皿に幾つかの食材を取り分ける。

テーブルに先に戻った私は、彼女が席に付くのを待った。

ブュッフェともなると沢山載せてしまいがちだが、とても上品に盛り付け席に戻ってきた。

オレンジジュースにクロワッサン。
少しのサラダとフルーツ、そしてヨーグルト。

場慣れもして来ただろう……食事の仕方も様になって来た。

そんな彼女が、ヨーグルトを口にしながら顔をしかめる。
「どうしたの?口にあわない?」

すると彼女は、舌をペロッとさせて
「ヨーロッパのヨーグルトは酸っぱいのね?」

そんな事はないだろうと、彼女のスプーンを借りて味見をしてみる。




「○○ちゃん……これは、フレンチドレッシングだよ」


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