【140字小説】イヴ(1885)【絵画】
作者 アンナ・リー・メリット(1844~1930)
所蔵 個人蔵
儚げな四肢を縮こませて、イヴは地べたに坐り込んだ。魅惑の果実を口にした瞬間に訪れたほんのわずかな快感が、後味と共に羞恥へと変わってしまった。
全裸でいることが恥ずかしい。今まで気にならなかったことが不思議なぐらいに。
自分から無垢が消えたことを、イヴは悟った。
個人的解釈禁断の果実を食べてしまったイヴがモデルになっているこの絵画。
足元には一口食べてしまった果実が転がっています。
この禁断の果実を描く際に