『若草を濡らす少女たち』中村百合子の巻 第二章 夢に濡れる秘唇
ふと気が付くと百合子は薄暗い部屋の中にいた。眼の前には机が並んでおり、奥の方には黒板も見える。学校の教室のようだが、百合子以外には誰もいない。窓からはわずかに残ったオレンジ色の陽の光が差し込んでいた。
どうしてこんな所にいるの…
ボンヤリとそんな事を考えていると、足首が掴まれる。ハッとなって振り返ろうとするが身体が金縛りにあったように動かない。
その手はやわらかく円を描くように少しづつ徐々に上ってきて、ふくらはぎ、膝、そして内腿へと這い上がってくる。背筋にゾクゾクするよ