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ラガー箚記(16)ラグビーW杯フランス大会 勝手にレビュー その4(第2週後半)
日本とイングランドの試合は、下馬評からすれば、「意外にも日本が健闘した、やはり日本は侮れない」という内容でしょう。
オーストラリアとフィジーが劇的でした。。
プールD:イングランド 34ー12 日本
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イングランドが日本を侮らずに、しっかりと伝統の固いゲームを仕掛けてきて、
日本はそれに対して、厳しいディフェンスで対峙して、しまったゲームに。
スクラムやラインアウトで日本が五分に近い状態で戦えていたこともあり、特に前半は拮抗というか、日本の方が可能性を感じさせる内容。ただ、失ったトライが、ラインアウトのミスというのが痛い。
試合を決めてしまったのが、まさかのヘディングトライ。。。あれは、もう、不運としか。
その後の様子を見れば、日本は最後に息切れしそうですが、
それでも、もっと拮抗した状態は続いたはず。モメンタムを失ったあのトライは、本当に残念です。それ以降は、完全にイングランドの試合でした。やはり7点差以上つくと、様相変わりますね。
ただ、日本は、試合内容は決して悲観するものではないでしょう。サモアとの決戦に向けて、まずは視界良好と言っていいのでは。
プールC:ウエールズ 28ー8 ポルトガル
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ポルトガルがいい試合を、最後の最後まで切れずにやってくれて、見応えのある試合。ポルトガルは、とにかく攻める姿勢が強くて、それに対して、ウエールズが受け身に回る時間も多かった。勝ち点5以外に、ウエールズが得たものはないですね。。
ポルトガルは、アタッキングマインドがいいですね。ティア1に対して、臆することなく攻めていて、後半20分過ぎても、そのメンタルが折れないで居続ける。これからどんどん強くなってきそうな印象です。
ウエールズは、まあ、ターンオーバーなのでしょう。オーストラリア戦に向けて。
プールB:南アフリカ 76ー0 ルーマニア
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南アフリカが無慈悲な戦いで圧勝。ただ、南アは明らかに19年の彼らとは違う。
FWのパワーは保持しながらも、アンストラクチャーな戦いも積極的に仕掛けてくる。今日はSHが4人も出てきたりして、新しいことをやろうというパワーが溢れている。
これが進化なのか、苦し紛れなのか、結果は決勝トーナメント行かないとわからないけれど、優勝国が、勇気を持って自分たちのラグビーを変えようとしていることに、日本も危機感を持たないといけない。
デ・クラークのSOは、なかなかいけてましたね!
プールC:フィジー 22ー15 オーストラリア
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内容としては、フィジーが完勝、でしょう。
フィジーは、50−22の導入によって、アタックにスペースが生まれやすくなっていることが、彼らにはプラスに作用しているように見える。そこにディフェンスの組織化が進んで、固い試合運びもできるようになっていて、もうティア1と同等と言っていいのでは。
フィジーは、今日はディフェンスの集中力がすごい!ターンオーバーもかなりの数になっているのでは。フィジーにこういうディフェンスをされたら、ティア1も大いに苦労をするのでは。
アタック力は、そもそもティア1でも上位クラスな訳で。
オーストラリアは、自力で劣った、という印象。ウエールズにもかなり厳しい戦いになるかな、と。