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ラガー箚記(13)ラグビーW杯フランス大会 勝手にレビュー その1(フランスーNZ、など)
過去の掲載の再掲ですが、リーグワンの開幕までに、ワールドカップの全試合を振り返りたいと思います!
予選プールA : フランス 27ー13 NZ
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開幕戦は、決勝戦?のようなカードになりましたが、フランスが堅守でNZを圧倒した形になりました。
33度を超えるような暑さで、ハンドリングは殺されてしまっているところがあり、そんな中、NZはボールを持っても、フランスの激しいディフェンスの前に継続しきれない形が続きました。
しっかりキッキングゲームを支配し、粘り強くディフェンスし、相手のミスを誘ったフランスが、ゲームプラン通りの完勝では。NZは後半は、反則幾つしたのだろう?というくらい、反則とハンドリングエラーが続きました。これだけミスすれば勝てません。。
フランスとしては、狙い通りの完勝!ではないでしょうか。
予選プールB:アイルランド 82ー8 ルーマニア
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ルーマニアがいきなりの先制トライで沸かせてくれましたが、自力の差は明らか。
特に、アイルランドは、今回のチームは、得点力がありますね!
接点の強さ、キッキングゲームの上手さは変わらず。今回は前回大会と同じ轍は踏まないか、という試合内容でした。
南アフリカとの試合が楽しみです。
予選プールD: イングランド 27ー10 アルゼンチン
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前半3分でイングランドはカリーがレッドカードで退場。分厚い暗雲漂う中、それを振り払ったのは、10番のフォード。
14人になり結束した感のあるイングランドは、ディフェンスにおいて、高い集中力を見せ、アルゼンチンを寄せ付けない。
そして、相手陣に入り、攻めるのが難しいとみるや、フォードが50m近いDGを決める。
ここは、チームとして意識したわけではないと思う。
しかし、28分の1本目が決まることで、チームに意思統一がされたように見える。
「キックで勝とう」
と。
フォードは、前半28、31、37分と立て続けにDGをきめ、アルゼンチンを一気に1トライ1ゴール県外へ通しやる。
後半は、ボールを持って攻めるアルゼンチンに対して、しっかり守り続け、敵陣に入ればPGで帰ってくる。そんな展開で、守りながら試合を支配するという離れ技をイングランドが見せつけ、終わってみれば27ー10の完勝。
アルゼンチンは、前半の20分くらいに、相手のゴール前で、勝ち越しのPGを狙えるところをサインプレーをして失敗した。15人同士ならば、絶対狙ったところ。僕は、あそこが試合の分かれ目だったように感じる。 アルゼンチンの戦い方にブレが見えたところ。
15人同士だったら、もっと違う試合になったかも。。
予選プールD:日本 42ー12 チリ
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前後半の入りで、チリが得点をしており、点差は開いたものの、初出場のチリの健闘の目立った試合。特に接点の周りでは、チリの方が上回ったように見えます。
日本は、取られた後に、すぐに取り返せたのが、試合展開を楽にしました。ビハインドの時間が長くなっていたら、もっと苦労をしたはず。結果的に、怪我人も復帰し、初出場組もどんどんと出て、ボーナスポイントに得失点差30というのは、内容以上の結果のように見えます。
勝っても褒められる内容じゃない、日本もそんな風に評価されるような国になったのだな、というところですね。
予選プールC:南アフリカ 18ー3 スコットランド
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1つ1つのプレーのレベルが高く、そして激しい。ちょっとしたイージーな選択ミスは、すぐに大きなピンチにつながる。まずはここまでではベストゲームでは。
ただ、結果としては、南アフリカがスコットランドを、ほぼすべての面で圧倒。スクラム、ラインアウト、攻撃のスピード、ディフェンスの集中力、いずれも素晴らしい。ただ、さして得点につながっていのはどうなのか。
明らかに、2019年までの南アとは違う。パワーはもちろんあるのだけど、それを全面に押し出してというよりは、そのパワーを活かしながら、アグレッシブに、スピーディーに、そして、ワイドにも攻撃しようとしていて、見ていて楽しい。
アイルランドとの対決が楽しみ。
スコットランドは負けたけれど、この試合のMOMはラッセルにあげたいな。。1番働いて、1番ターゲットにされて、でも後半70分過ぎに、南アの快速ウインガーを最後尾で2回も止めている。彼がいなければ、スコットランドはもっと大敗していたと思う。
ただ、スコットランドは、厳しい組に入りましたね。。アイルランドにも、勝つのは難しいのかな、、と。