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介護予防事業について考えてみました(続)

前々回の記事で、介護予防教室の運営メンバーとして活動していることを書きました ↓

今回はその続きを書きたいと思います。

私が参加している介護予防教室についてまとめると下記のようになります。

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このように教室の内容に関して基本的な方針は決まっていますが、具体的な内容については自由度があります。

自分がここで何を提供できるのか、何を提供すべきなのか、正直悩むことがあります

悩みを解消していく第一歩として、この記事を書いています。

要支援・要介護になる要因は何?

具体的な要因について触れる前に、介護保険制度の基本情報の一部について確認したいと思います。

介護保険認定者の区分は要支援、要介護に分かれます。

要支援1~2

要支援1,2とは、 「要介護状態までにはいかないものの、家事や身の回りの支度などの日常生活に支援を必要とする状態」をいいます。

要介護1~5

要介護1:手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態
要介護2:要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態
要介護3:要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態
要介護4:要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態
要介護5:要介護4の状態よりさらに動作能力が低下しており、介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状態

平成30年度版高齢者白書1)によると、要介護又は要支援の認定を受けた人は、平成27(2015)年度末で606.8万人となっており、平成15(2003)年度末(370.4万人)から236.4万人増加しているようです。

また、65歳以上の者の要介護者等数は増加しており、特に75歳以上で割合が高い傾向にあるようです。

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引用:文献1)

本題である介護が必要になった主な原因についてみると、「認知症」が18.7%と最も多く、次いで、「脳血管疾患(脳卒中)」15.1%、「高齢による衰弱」13.8%、「骨折・転倒」12.5%となっています。

また、男女別にみると、男性は「脳血管疾患(脳卒中)」が23.0%、女性は「認知症」が20.5%と特に多くなっています。

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引用:文献1)

このデータのみを参考にすると予防教室では、認知症や脳血管疾患、高齢による身体機能の低下、骨折・転倒に関連した情報提供を行っていくこともアプローチの1つとして考えられます。

一方で、参加者の方々はどのようなテーマについて知りたいと考えているのでしょうか。

参加者が知りたい内容は?

太田ら2)は地域の福祉学習会に参加者していた住民173名に対してリハ専門職の認知度と興味のある介護予防の内容に関する調査を行っています。

その報告によると、興味のある介護予防の内容は,認知症予防,栄養と運動,転倒予防,誤嚥予防の順で回答数が多い結果となったようです。

この結果だけをみれば参加者が知りたいテーマは、先述した介護が必要になった主な原因と重なる点が多いように感じました。

ただ、対象群の違いや地域特性もあると思うので、今後、自分が参加している介護予防教室でもニーズ調査を行っていきたいと思います。

まとめ

どのような切り口で考えていけばよいか悩んだ結果、要支援・要介護になる要因、参加者が知りたい内容という2つの視点で考えてみました。

情報社会となり、高齢者の不安を必要以上に煽る情報や誤った情報が蔓延しているということを耳にすることがあります。

私たち専門職が伝えるべき内容や参加者が知りたい内容を理解して、正しい情報を発信していくことが改めて重要だと感じました。

一方で、どれだけ予防しても病気や怪我は容赦なく襲ってきます。

今まで当たり前にできていたことが突然できなくなる可能性もあります。

その生活を再構築するときに自分らしい作業が健康に繋がると僕は思っています。

カラオケや釣りなどの趣味に没頭したり、友人旅行に出かけたり、家族団らんの時間を過ごしたり、家族のために料理をすることだったり、自分らしい作業は、十人十色だと思います。

「幸せな事」、「自分らしい事」を大切にし続けてくださいということはずっと伝えていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

引用文献

1)平成30年版高齢社会白書 第1章 高齢化の状況(第2節 2)

URL:https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/index.html

2)太田健一, 竹本あゆみ, 山田康幹ら 地域住民におけるリハ専門職の認知度と 興味のある介護予防の内容に関する調査 愛知作業療法 28: 36-40, 2020.




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