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手ぬぐいの「端」のお話
こんにちは、ジュウニカゲツの店主です。
さて、ジュウニカゲツでも取り扱いのある「手ぬぐい」ですが、使っていただいた事のある方は一度は下記のような疑問に思ったことがあるかと思います。
「手ぬぐいの端って、なんで切りっぱなしなの?」
そうなんです。手ぬぐいって、どこで購入しても基本的に端が切りっぱなしになっています。これには、ちゃんと理由があるんです。
手ぬぐいの端が切りっぱなしの理由
①乾きが早いので、衛生的
端を縫うと水分が多く溜まり、その分乾きが遅くなります。湿ったまま放置すると雑菌が多く発生する原因にもなります。鎌倉時代以降徐々に庶民に普及しましたが、主な用途は「汗や水を拭う」「入浴時、体を洗う」でした。なので、使用後に乾きやすくする必要があったんですね。
②応急処置に使う
切りっぱなしなので、生地をすぐに裂いて怪我をした際の応急処置として使用することができます。また、昔の人は下駄を履いていましたが鼻緒が切れる事もあり、裂いた手ぬぐいが応急処置に使われました。
このようにいろんな用途に使うことができる万能布が手ぬぐいです。その特性を生かすには、端が縫われていない方が都合がよかったんですね。
切りっぱなしの端は、最初はほつれが気になりますが、使用していくうちにほつれが止まりフリンジのようになります。
下の写真の右側が新品の手ぬぐいで、左側が10年以上使用した手ぬぐいです。
使えば使うほど、生地が柔らかくなり使い勝手が良くなります。細かいことは気にしないで、毎日使って手ぬぐいを育てていってください。
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