SDGsへのアクションは始まっていた
この4月からプラスチック新法案が施行されました。
無料で提供されていたプラスチック…コンビニのスプーンやホテルの歯ブラシなど、必要のない時はもらわないようにしているつもりなのですが、なぜか気づくとたまっている!(つもりではだめですね)
心が痛みながらも結局ゴミ箱行き、ということもしばしばありましたが、そんなこともこれからはなくなりそうです。
毎年日本で排出されるゴミは、東京ドームの100杯分以上にもなるとのことです。埋め立ての場所には限界があり、ごみを燃やすとCO2発生がより地球温暖化を加速する原因にもなってしまいます。
私たち一人ひとりが、少しでもゴミを減らすしかありません。
そのごみを減らすためには、もうすっかりお馴染みになった3R 、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)が欠かせないと言われています。
一つ目のR(リデュース)とは、物を大切に使い、ごみを減らすこと、二つ目のR(リユース)とは、使える物は、繰り返し使うこと、三つめのR(リサイクル)とは、ごみを資源として再び利用することです。
普段の生活でも心がけている、と言う人も多くなっていますが、実は縄文人も既にこの3Rを生活に取り入れていました。
見出し画像は、縄文時代後期約4,000年~3,500年前の横浜市で出土した、亀裂の入った深鉢形土器(神奈川県立歴史博物館蔵)です。
画像では解りずらいのですが、口縁の近くに2つの穴が開けられており、その穴に紐などを通して結び、土器の亀裂が広がらないように使っていたと考えられています。
こちらは縄文土器の欠片を、魚を釣る時のおもりとして転用したと考えられているものです。
神奈川県立歴史博物館蔵
土器の欠片には小さな切れ込みが入れられて、紐を引っ掛けやすくしています。
また、縄文時代の編み物であるアンギン編みの道具にしたという説もあります。
アンギン編みについては過去の体験記をご覧ください。
一般的に縄文時代はサステナブル生活を送っていたと言われていますが、その例がこの土器を繕って使い続ける、壊れた土器を再利用するということにもあります。
縄文時代で最も繁栄していたと思われる縄文時代中期は、比較的温暖な気候が続き、自然採取できる動植物や魚介類なども十分にあったと言われています。
最盛期の人口は約26万人、その後は気候変動で気温が下がり、クルミ、トチの実などの主たる食料が激減したことで人口は減っていき、縄文時代後期には8万人まで減ったと言われています。
今のように環境を推しる物差しなどない時代、食料が豊富であったとしても、漠然とした社会や生活の不安などを感じていたのかもしれません。
そういったことから、ものを大切に使うということが自然と身に付いていったとも考えられます。
この縄文人のもったいないの精神は、今や世界の環境を守る国際語「MOTTAINAI」として認識されています。
2004年のノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが、日本のもったいないの精神に感銘を受けて世界に広げる活動を始め、彼女亡き後もその活動は続けられているのです。
ものを大切にすること…一万年以上も続いたと言われる縄文時代にも見られるもったいないの精神のある生活は、私たちに何かヒントになることを与えてくれるかもしれません。
今世界の人々と一緒に達成しなくてはいけないSDGs17の目標は、とてつもなく大きいものです。
個人として何から手をつければよいか、果たして何ができるのか、と迷うことも多いですが、先ずは私たちの中に根付いているもったいないをコツコツと続けていこうと思います。
最後まで読んでいただき有難うございました☆彡