葬儀の集客で押さえておくべきKBFとは
今回は生活者が葬儀社を検討するうえで重視するポイント、Key Buying Factor(以下KBF)についてです。
昨今の葬儀業界は価格競争が激化しているように思えるのは私だけでしょうか。
「地域最安値宣言!」なんて言っている葬儀社さんがいらっしゃいますが、葬儀社は固定費がかかるビジネスモデルですので、苦しい経営状況なのではないかと勝手に心配してしまいます。
小さなお葬式やよりそうお葬式よりも安い金額設定をして、Webサイトも類似させるようにして、つまり、コモディティ化が進んでいます。
確かにポジショニングとして、特に価格をPoint of Parity(同質化)にすることは重要ですが、「競合視点」で物事を考えて実行してしまうことは危険ではないでしょうか。
コモディティ化が進んでいる状況で必要なのは「顧客視点」だと思います。
そこで、今回は生活者が葬儀社を選定する際に、どのようなポイントを重視して検討するのかを調査してみました。あくまでも定量調査ですが、傾向は見れます。
では早速見てみましょう。
結論から申し上げますと、最多は「費用のわかりやすさ」、次いで「費用の安さ」でした。
3番目に「見積もりのわかりやすさ」となっていますが、「わかりやすい」がKBFでもあり、生活者への便益になると思います。
これを見ると「やはり価格じゃないか」と思われるかもしれませんが、「こちらの事情や要望への対応」や「家族の気持ちによりそってくれること」という内情面も上位に来ていることも注視したいと思います。
これは生活者の葬儀に対するイメージも影響しているのかもしれません。
2年前ですが、生活者に葬儀に対するイメージを調査したことがあります。下記がその結果をワードクラウド化したものです。文字の多いキーワードが大きく表示されるように設定してみたのですが、全体的に「不安」「不透明」など「不」のワードが多いです。
生活者はこの葬儀に対する「不」を解消したいと潜在的に感じているために「わかりやすさ」を選択される方が多いのかもしれません。
私はここで感じたのは「小さなお葬式のCM」です。
小さなお葬式のCMはこのKBFの上位をしっかりと突いています。
※本当に小さなお葬式のマーケティングはよく考えられています。
それがこのCMです。
いかがでしょうか。
生活者の葬儀に対するKBFを把握したうえで、さらに考えるべきは「便益」であり、「便益」と「便益」の組み合わせで自社ブランドのPoint of Differenceを構築しポジショニングしていく必要性を強く感じます。
※Point of Differenceやポジショニングは下記のnoteをご参照ください。
過去のレポートは下記のサイトからもご覧いただけます。
今回のnoteは以上です。
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