「正直、俺には全然分かんねぇよ。」
こんばんは。アドベントカレンダーという言葉の響きにただ惹かれ、物書きでもなんでも無いのに参加させていただいている発達ナビ施設営業チームの桒原(クワハラ)です。
今回頂いたお題は「書くこと、伝えること」について。
「おいおい、俺の言っている事、何にも伝わんねえなぁ!」って生まれたときからずっと考えている自分が一体何を書くべきなのよ!と悩んでいたのですが、ちょっと個人的なここ一年のホットトピックについて書きます。
わたくしスタイリッシュな見た目(先週からやっと流行りのネオ七三に追いつきました。)の割に、海外暮らしを長くしておりました。
23-24歳はアフリカ大陸唯一の日系工場で生産管理を、24-28歳まではバングラデシュで事業立ち上げをやって、もうちょいで30になる今は、国内で福祉施設を訪問させて頂く営業をやっております。
23歳から28歳まではずっと新興国、第二言語(英語)、第三言語(スワヒリ語やベンガル語)入り交じる中で、競合や公務員どもと賄賂だなんだの、切った張ったの生活をし、
現在は究極エクストリームリーにドメスティックで心優しい福祉業界の方々と子供のミライについて毎日話しています。
このように7年間で自分のコミュニケーションの対象も、使うボキャブラリーも、言語すら目まぐるしく変わってきた僕。
異文化でのコミュニケーションはさぞ辛かろうと思いきや、一番コミュニケーションで辛い思いをしたのは、実は日本に帰国してからでした。
日本に帰って来てから、相手の言葉はとてもクリアに入ってくるのに、相手が何を伝えたいのか分からない、何を考えているのか分からない。
同じ言語を話しているはずなのに、相手に自分の言葉が伝わらない。
タンザニアやバングラデシュの、物理的に地獄の様なプレッシャーを駆け抜けた私が、まさかほのぼの平穏な日本で人生一番凹むほどのストレスをうけ、精神科に通うなど想像出来ませんでしたが、本当に精神的にズタボロになっていました。
結局2ヶ月程度で完全復活したのですが、そもそもの原因って何だったのだろうなーと振り返ると、「相手(自分)が自分(相手)と同じように感じている。考えている。」という無駄な期待が有ったからじゃないかと思うんですね。そこで期待が裏切られた気がする、自分が期待に応えられていないと感じて、勝手に自滅していったわけです。
海外にいる間、第二言語第三言語を話している時って、言葉の解像度はかなり荒いので、理解のずれが出る可能性があるという前提で話しますし、そもそもの相手への期待値もかなり下がります。
気が合わないやつ、変なやつ、言うこと聞いてくれないやつ、全部「ああ、文化違うからしゃあねえか。」で済むので、そこまで大きなストレスになりませんでした。
それが国内になると、なまじ言葉が通じている(と信じている)分、「なんであの人分からないんだろう。」、「なんで俺は理解できないんだろう」とギャップに苦しむ事になる。
大人のコミュニケーションって、ある程度賢い人なら定型文として会話を成立させる事が出来て、個性が見えにくくなるけど、最近自分の姪や甥含め、色々な子供と接する中で、本当に人って多種多様だなと実感しています。
子供は正直だから、同じ刺激に対してダイレクトに違う反応を返してくる。当たり前なんですが、文化以前にそもそも一人ひとりの人間って違うもんなんですよね。
そんな当たり前の事に今更気づいたこの一年ですが、自分の人生にとっては辛かったなりに、学びの多いとても貴重な体験でした。
同質性の高い社会の安心感と息苦しさは表裏一体だと思うのですが、「皆同じだよね」っていう前提が自分も、相手も傷つけてしまう。
そんな社会通念を、前向きに変えていけるポテンシャルを現在の職場には感じていますので、来年ももがきながら頑張っていきたいShozon。
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