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美術鑑賞について

芸術鑑賞全般が好きだ。

大学生のころは放課後に当日チケットで歌舞伎を観たり、バイト代で海外の博物館を訪れたりしていた。

中でも美術館は比較的アクセスが容易だと思うので、ここ最近観た12の展覧会を紹介する。


(以下20行くらいは飛ばして結構です)

その前に、なぜ芸術鑑賞が好きかということについて。

始まりは家庭環境で、親が好きだからよく連れていかれてたというもの。

高校生の頃は写真が上手くなりたくて、写真展に通っていた。

大学のころは学割を使い倒す勢いで様々な展覧会を訪れた。


今まで鑑賞についてや美術史についてはあまり深く勉強したことがないので、あくまで素人が単純に喜んでいるだけに違いない。

しかし自分の中で何となく感じているのは、芸術家の眼と表現力に魅せられているのだということ。


数多存在する題材を独特の目線で見つめ、

芸術家それぞれのフィルターを通し、

圧倒的な技術力で表現した作品は奇跡のように思える。


それらを鑑賞するという体験は何事にも代えがたい。


これはアイドルに対しても言えることなのだが、

芸術家たちがこの世に生まれてくれたこと、才能に気づいてくれたこと、それを伸ばそうと努力してくれたこと、それを支えた周りの環境、時代など様々に感謝してしまう。

それらがいかに難しいことか、25歳になってしみじみと感じている。



ここから


・クリムト展 ウィーンと日本 1900

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"ベートーヴェン・フリーズ"の原寸大複製が空間まで本物と同じように作られていて、部屋に入った瞬間ものすごく圧倒された。

近くで見ると貝殻などの装飾品が埋め込まれていてそのバランスや繊細さが心に残った。

"女の三世代"も煌びやかで絶妙な配色が可愛かった。



・ムーミン展

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フィンランドのムーミン美術館からやってきた展覧会。

ムーミンにわか勢だから楽しめるか不安だったけど、原画の線の細かさとか、知らなかった世界観に触れられて面白かった。

トーベヤンソンがデザインしたムーミンの壁紙が可愛くて、トイレの壁紙にアクセントで入れたいと思った。



・Her Own Way

しなやかな闘い ポーランド女性作家と映像 
1970年代から現在へ

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「世代を異にする女性アーティストたちが、自身のおかれた社会環境を見つめ、それぞれの表現方法で発信する術を、いかに見出してきたかをたどる、きわめて意欲的な展覧会」(公式ページより)

東欧×女性×映像というかなりマニアックな展示を、通いなれたTOPで行うとのことで興味本位で行ってみた。

今まで触れたことのない表現が目白押しで、なかなか理解しづらいものもあってすごく時間をかけて周った。

フェミニズム系かなと先入観を持って行ったけど、そうでない作品のほうが多くて、表現として本当に面白かった。




・解放され行く人間性 -女性アーティストによる作品を中心に―

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近現代の女性アーティストによる作品がメインで、セクシャリティを問う男性アーティストによる作品もある、MOMATの小企画展。(高畑勲展の裏)

前述のに比べたら、こちらのほうがより女"性"に目を向けた作品が多かった。

草間彌生とか、今話題の塩田千春とかの作品も、この空間で観るとまた違った意味合いがあるように思えた。

この後に参加した、常設展のギャラリートークも新鮮で楽しかった。



・御即位記念 第71回 正倉院展

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シルクロードから遥か極東までやってきた宝物が所蔵されている正倉院という建物に小学生のころから興味津々だったから、日程が合ってようやく訪ねることができてとても嬉しかった。

勢を極めた品の数々が目に幸せすぎた。

重要な作品のうちいくつかは、即位記念で東京国立博物館に送られていて見られなかったのは少し残念。

正倉院そのものも観に行くことができてよかった。



・ウィーン・モダン  ―クリムト、シーレ 世紀末への道―


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またもクリムト。

大学時代に副専攻としてドイツ語圏の文化について学んでいたのでこのエリアのはどうしても気になってしまう。

"エミーリエ"の展示が神みたいでちょっと笑いそうになったけど、じっくりゆっくり観られて良かった。

セセッション館とか、ウィーンの街の話とか、馴染み深い展示が多くて高揚した。




・ハプスブルク展 ―600年にわたる帝国コレクションの歴史―

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またもドイツ語圏。

正倉院の宝物もすごかったけど、また違った贅沢さと美しさが極まってた。

ルイ16世の扱いの浅さが流石すぎて笑いそうになった。

ミュージアムショップで買うものってポストカードくらいなものだけど、ウィーンでよく見たチョコとか、BEAMSと長場雄さんがコラボしたトレーナーとか充実しててめちゃ買ってしまった。




・みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術

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ミュシャ関連の展覧会はいくつも観てきたしプラハにも行ったから前半の振り返りは正直陳腐に感じたけれど、後半の日本での需要のされ方についての展示はオリジナリティがあって面白かった。




・足立美術館

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大観に魅せられた実業家が個人的に作ったとんでもない美術館。

作品を集めるだけならまだわかるけど、大観作品の風景を再現しようと庭に滝まで造るのはさすがに変態。

上の写真は、窓を額縁に見立てて庭を絵のように見せるもの。

天気がよくて本当に良かったし、作品の幅も数もすごくて一日中楽しめた。



・スヌーピー タイムカプセル展

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PEANUTS70年の歴史を振り返る展覧会。

こじんまりとしていたけれど、仕掛けやフォトスポットがたくさんあって可愛くて楽しかった。

スヌーピーはビジュアルも世界観も本当に大好きなキャラクター。




・HERE COME THE BEAGLE SCOUTS!

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コロナ前最後と再開後初めてが両方スヌーピーって相思相愛ぽくて最高。

六本木にあった時と同じくらい可愛い空間で、敷地はやや広くなったように感じた。

その分天井がもう少し高いほうがよかったな、とないものねだり。

企画展のビーグルスカウトは、スマホカバーに使ってるくらい好きな作品だから幸せを感じた。



・画家が見たこども展

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無邪気な子ども達がほんと~~に可愛い。し、それを見て主題に選ぶ画家たちも素敵だなと思った。

ナビ派はあまり研究が進んでいなかったらしいけど、ここ最近の個人的なトレンドだから行けてよかった。

三菱一号は建物が良いからずるい。




以上。

履歴書とかに「趣味:美術館巡り」とか「芸術鑑賞」とか書く人たちって何をどれくらい観に行くのかなって気になってきた。

あと日本人やほかの先進国の人々の美術館を年に何回訪れるかの中央値とか、3回以上訪れる人の割合とか…。




トップの写真は数年前にスラヴ叙事詩が新美に来た時のもの。

若い青年はミュシャ自身を表しているそう。



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