今年最後の買い物〜青の花 器の森

今年最後の買い物は、一輪挿しの花瓶になりそうだ。

今まで自宅に花瓶はあった。シンプルなガラスの瓶で100均で買ったものだ。
結婚式やお葬式でお花を持って帰った時に花瓶がないと不便だから買ったようなもので、花瓶自体は玄関に置いてあるが、そこに花があることは滅多になかった。

このままではいけない、常に花が飾ってある家を目指そう!ということで花瓶を探していたのだ。

その一輪挿しを見つけたのはハンドメイド のイベントだった。個人で陶芸をされている人が出店されていて、作製した本人から直接購入した。

しかし、今回購入した一輪差し、どこかで見たことある形だ。器を見る機会も多くないので、どこで見たのかしばらく考えていたのだが、『青の花 器の森』という漫画で見た一輪挿しだ。
波佐見焼とその作り手である主人公の恋愛を描いた漫画で面白く、お気に入りの漫画のひとつだ。
コミックレンタル店でレンタルして読んでいたのだが、近所のレンタル店が無くなってしまった。続きが気になり、大人買いしようか財布と相談している最中だ。

購入した一輪挿しは薄い青と白がグラデーションになっている。他にも真っ白な一輪差し、サイズが少し大きいものもあったが、我が家にやってきたのは手のひらサイズの小さな一輪挿しだ。
しばらくは買ったことに満足していたが、そこに挿す花がないことに気がついた。

はて、どんな花がいいか。
小さいサイズの一輪挿しなので、大きな花や茎が太い花だと花が入らなかったり、花瓶自体が倒れてしまいそうだ。

別に花屋で買った花でなく、道端に咲いている野花でいいんじゃないかと思い立ち、今日散歩に出かけた。

しかし、真冬の今、道端に咲いている花はなかった。もういっそのこと猫じゃらしでもいいんじゃないと思ったが、散歩途中の犬や猫がオシッコをかけている可能性も高いと思うと、イマイチ持ち帰る気になれず、結局手ぶらで戻ってきてしまった。

常に花が飾ってある家には程遠いなと、苦笑してしまったが、手のひらサイズの小さな可愛い花瓶を見ているだけで心が満ちていく感じがする。
この一輪挿しに花が飾られるのは一体いつのことやらだが、良い器、というのは器としての機能を果たしていなくとも、そこにあるだけでいいのだろう。

何もない空間も楽しむ。ということにしておこう。

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