臨床での運動メニューの組み立て方の2つのコツ
おはようございます!今回は運動療法を行う順番について考えていこうと思います。
僕自身の臨床の悩みとして、、、
・患者さんに「家でやる運動を教えてほしい」と言われるがついついたくさん伝えてしまい、患者さんが覚えきれない
・自分でもメニューの順番に迷う時がある
こういったことで悩むことがります。もし読んでいる方でそういった方がいて参考になれば幸いです。
1.僕が心がけている患者さんへの運動療法の導入の仕方
2.運動療法のメニューは大きく分けて2種類ある
3.テーマ別と全肢位バランスよくそれぞれ詳しく説明
4.まとめ
1.僕が心がけている患者さんへの運動療法の導入の仕方
まず、運動療法の前提として、良い姿勢を保つことも大事ですが、いろんな動きを普段からたくさん行うことが大事かなと思います。
外来で来る患者さんによく「胸が丸まらないように背筋を伸ばしてる」「何から運動を始めたらよいですか?」と聞かれます。
僕なりにはいい姿勢を保とうとするとそれはそれで同じ姿勢のままで固まってしまうので、体をたくさん動かして運動できる範囲を増やした方が良いかなと思っています。
なので、患者さんには前述したような質問をされたら、「いい姿勢を保とうとしてずっと同じ姿勢でいると体が固まってしまい、同じ場所に負担がかかってしまうので、いろんな種類の運動をしましょう」と伝えています。
2.運動療法のメニューは大きく分けて2種類ある
運動療法のメニューを考えるときに、ざっくりですが、テーマ別と全肢位バランスよくの2種類に分けられると思います。
テーマ別→目的をきめてそれに向かって運動メニューを考える
全肢位バランスよく→特にテーマは決めずにいろんな運動を行っていく
実際の臨床では主にテーマ別で行っていくことが多いと思います。患者さんのなかには「痛みはないが、予防としてきている」といったスタンスでクリニックに来院している方もいるのでそういった方には全肢位バランスよく行っていくのが良いのかなと思います。
3.テーマ別と全肢位バランスよくそれぞれ詳しく説明
テーマ別
テーマ別では患者さんが「こうなりたい」「こういったことをやってみたい」など目標があると思うのでその目標を達成するために一番必要な運動はなにか?とメインの運動療法を考えます。
そしてそのメインのメニューを行うためにサブでストレッチやエクササイズを足していくような考え方です。
例として洗濯物を干すときや振り向くときに腰が痛い(体幹伸展・回旋で腰痛)のある患者さんがいて脊柱の伸展や回旋の動きを出していきたいと思ったら、
まずは股関節周囲のストレッチや脊柱を丸めるような簡単な運動(サブ)
脊柱伸展や回旋運動を行う(メイン)
このように行っていきます。
僕の感覚ですが実際の臨床では脊柱の屈曲運動を行うことで腹筋に収縮が入ったり、腹圧を高め、また椎間関節に遊びができ脊柱の動きがでやすくなると思います。そこから脊柱の伸展運動、さらに脊柱の複合運動である回旋や側屈運動を行っていくとよいと思います。
全肢位バランスよく
テーマなど特に設定せず、背臥位、横臥位、四つ這いなど2~3種目ずつバランスよく行っていくやり方です。
背臥位→横臥位→腹臥位→四つ這い(座位や立位)と行っていくことでエクササイズの移行がしやすくなります。
体力維持、疼痛予防目的で来られる患者さんにはバランスよく行うことで大きなはずれがなく、また満足感も得られると思います。
4.まとめ
このように患者さんに合わせて、テーマ別にしてメインを決めサブを付け足していくのか、バランスよくまんべんなく行うのか、ひとつ軸があるとメニューを考えやすいと思います。
患者さんの訴えや希望を聞いて、そこからどちらの考えを持って決めていくと良いかと思います。
みなさんの臨床の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。