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膝内側の痛みはなぜ起こる?

おはようございます!今回も膝について書いていこうと思います。

膝の内側の痛みが主訴の患者さんは多くいるかと思います。膝の内側の痛みとして4あり、内側側副靭帯、鵞足筋、半膜・腓腹筋、半月板が挙げられます。

この挙げた部位がなぜ痛くなるのか書いていきます。

結論から言うと、、、

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膝は曲げ伸ばしが得意だが、回旋の動きは苦手。同じ内側の痛みでも捻じれ方によって疼痛の生じ方が違う

ということです。詳しく書いていこうと思います。
内側側副靭帯(MCL)

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内側側副靭帯は膝の内側に走行しており、膝の外反、また下腿の外旋を制御しています。つまり、膝が外反するような原因、下腿が外旋するような原因があるとMCLが伸長され、痛みが生じます。

では、外反する、あるいは下腿が外旋する原因はなにかというと、

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このようなことが考えられます。それぞれなぜ下肢外反、下腿外旋位になるか書いていきます

①股関節の過内旋、外転筋力の低下
股関節が内旋すると大腿骨は内旋します。そうすると下腿は相対的に外旋位となるので下肢は外反位となります。過度に股関節が内旋位になるとそれだけ下肢が外反位となるのでMCLにかかる伸長ストレスが増大します。股関節外転・外旋筋の筋力低下が生じるとこれも股関節内転・内旋位となるので結果として下肢が外反位となりMCLに痛みが生じます。

評価→ブリッジで股関節が内旋位になっていないか?
   伏臥位で股関節内旋・外旋のROMを確認する

②外側広筋、大腿筋膜張筋の過緊張

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外側広筋、大腿筋膜張筋は膝の外側を走行しているため、過緊張・柔軟性が低下すると下腿を外側へ引っ張ってしまい、外旋位となり、MCLが伸長され、痛みを生じます。

評価→エリーテスト、オーバーテストで外側の組織の評価する

③外側ハムの過緊張
外側ハムストリングスは腓骨頭に付着します。もし、外側ハムストリングスの過緊張が生じると腓骨頭が外側に引っ張られ、下腿外旋位となり、MCLに伸長ストレスが生じます。

評価→股関節を内旋・下腿を内旋位にしてSLR
伏臥位で膝自動運動をしてもらい、過度に下腿が外旋してこないか      (つま先が外を向く)確認する

④長母指屈筋、後脛骨筋

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長母指屈筋、後脛骨筋などは足関節の背屈制限となります。足背屈の動きには下腿の内旋が必要になります。足背屈がでない=下腿の内旋の動きが少ない=下腿外旋位 となり、MCLに伸長ストレスが生じます。

評価→足背屈のROM確認 
膝伸展位での背屈可動域制限→腓腹筋の影響が強い
母趾伸展位での背屈可動域制限→長母趾屈筋の影響が強い
膝屈曲、母趾屈曲位でも背屈に変化なし→ヒラメ筋やアキレス腱下脂肪体の影響が強い

⑤足部の過回内

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この図のようにX脚のようなアライメントになると土踏まずが内側に倒れ、足部過回内位となります。そうなると足部が内側に傾斜=下腿の外側傾斜となり、下腿が外旋しMCLに伸長ストレスが生じます。

評価→立位姿勢と座位で足部アーチの高さに変化があるか確認


みなさんの臨床の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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