【就活】将来を選択する上で親の影響は切り離せなかった
中学生の頃、父親が嫌いだった。
学にこだわりがある父で、私が高専に行きたいというと、「やめとけ」と反対された。
そして結局、私は公立高校に進学することになった。
高校生活はとても楽しかったので結果オーライなのだが、「なんで親に自分の選択を指図されなければならないのか」という反抗心は残り続けた。
そんな思いが影響してか、大学では絶対に親元を離れると決めていた。
実家を出ることに関して、父親は特に反対せず、素直に送りだしてくれた。
やっとこさ、だれにも縛られない自由な生活ができる!!!とワクワクしていた。
実際大学4年間はとても充実していた。
大学も、アルバイトも、学生団体も、一年だけ所属したサークルも全部楽しかった。
そして就活をする時期になった。
何度か書いたように、就活には苦戦した。
4年の5月下旬になっても納得した内定が得られない。
私は完全に焦っていた。
と同時に不安で毎日涙が止められなかった。
「私の未来はどうなってしまうのだろうか?」
「社会人として働き口は見つかるのだろうか?」
「このまま内々定がもらえなかったらどうしたらいいのか?」
考えれば考えれるほど、不安と悲しみが押し寄せた。
周りの友達はほとんど院進で就活をしていなかったので、相談できる相手がいなかった。
一人で解決しようとしても涙が出るだけ。
どうしたらいいのか途方に暮れていた。
そんな中、休日に急に母親から電話がかかってきた。
就活とは全く別の事情で連絡をしてきたのだが、私の声がいかにも元気がなかったのか、一度家に帰ってきたら?と母は言った。
私はその日のうちに実家に帰った。
実家に帰り、就活の状況も素直に話した。
納得のいく内々定がなく苦しいということも全部伝えた。
父親も同席していたのだが、「一回就活辞めて、大学院進学してゆっくり考えたら」とアドバイスをくれた。
嫌だ。できるならば避けたい。
私はそう思った。
今年就職できなければ、私は今まで何のために頑張ってきたのか、
院進するなら、また1年後に同じことをしなければいけないのか、
院進しても、また納得のいく内定が出なかったらどうすればいいのか、
とは言いつつ、現状納得内定が無いという状況。
八方ふさがりな気持ちだった。
父親は続けた。
「院進してまた同じこと(就活)やるんかーって思ったら気が遠くなるかもしれんけど、社会に出たらそんなことの連続。院進しても納得のいく就職ができるかはわからん。」
「人間は選択を間違うけど、そこから軌道修正していくのが人間の力だから。」
なんだかその時の父親は心強かった。
社会人を何十年も経験してきた父親の言葉には重みがあった。
今まで、こういった助言をされると反抗心ばかりが芽生えたが、この時ばかりは素直に受け入れることが出来た。
「院進しよう」
この短時間で、それが今の自分にとって最適な選択だと思えた。
(とは言いつつ、結局就職することになった)
それくらい父の言葉の重み、影響はすごかった。
就活における選択をするうえで、親の意見や影響は必ず受けると思う。
「親の意見なんか聞くな」という意見が当たり前なのかなと感じるが、私としては、それが正しいとも間違っているとも思わない。
確かに自分の将来には自分の意志を持つべきだし、そうしたほうが後悔しない。
一方で、実際に働いている方のインタビューや説明会で得る情報は、やや美化さていると疑ったこともあった。
就活の軸もやりたいことも理想論になるのではないかと感じていた。
自分の意志(憧れ)だけで選択をしてしまうと、落とし穴にはまるかもしれない。
そういった意味では親のリアルなアドバイスは聞き入れる意義があると思う。