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自分のしょうもなさに付き合ってやる
自分のしょうもなさを目の当たりにしながらも、なんとか生きのびている11月。中学2年生の頃に「6月と11月は体調が悪くなるなぁ」と自覚してから16年も経った。今年も例年通り、なんとも言えない調子の悪さを感じている。
12月1日の文学フリマで販売予定の本をようやく入稿した。ちょっとした配送トラブルが起こると、当日に間に合わない。そんなスケジュール感になってしまった。たぶん大丈夫だけど、絶対に大丈夫とは言い切れない。
人と約束をした仕事は納期までにきっちりと終わらせるのに、自分のこととなると限界まで先延ばししてしまう。先延ばししまくった挙句、タスクリストから消し去って、「なかったこと」にしたタスクも山ほどある。しょうもない先延ばし癖は、ADHDの特性が発動しているのだろう。調子が悪くなると、普段は飼いならしているはずの発達障害の特性が前に出てきて、「うわぁ、またお前か!まだいたんかい!」とつっこみたくなる。
少し前、身内のことで心がザワザワした。どうにも気持ちを切り替えられずに、2〜3日はザワザワしっぱなし。自分のやるべきことも上手く進められず、泥みたいな感情に引っ張られ続けた。
朝起きて、ベッドで3時間くらいYouTubeを観て、昼ごはんはどうしよう?と考えているうちにもう14時。そこから仕事を始めるもんだから、夜中までパソコンをいじることになる。夜型人間なので、これはこれで好きな暮らしだけど、長引くと身体に悪い。
しょうもないことに感情が引っ張られて、エネルギーを消費して、やりたいことが進まない。そして、自分のしょうもなさを実感して嫌になる。
昔だったら、そんな「しょうもなさ」に耐えきれずに、さらに気分が落ち込んでいた。何をしてもダメだ、生きるのに向いてない、もっと女神のような心で生きなければと、いろんな形の自己否定をしていた。
でも今は、自分のしょうもなさを目の当たりにしても「了解です」という感じだ。自分のことをすごい人とは思っていないから、しょうもないときがあったって「まぁこんなもんだろう」と流してやる。何も持たざる私が加齢を味方につけて、どんどん楽になっている。
それでもしょうもなさに負けそうになったときは、過去の自分と会話する。「前よりはずいぶんと生きやすくなったよね」「致命的な言動はしてないからオッケーだよね」「この気持ちを文章にするか」と、無理やりな変換をすることもなく、自然に受け止める。今ばかり見ると嫌な方に引っ張られるけど、今以外の自分と会話をすれば、正気でいられる。
中学生の頃に好きだった曲を聴くのもいい。生きづらさがMAXだった頃の自分を、少し遠くから眺められるから安心する。「一番辛かったのはあそこで、今はここにいる。抜け出してるから大丈夫」と思える。
11月はきっと、調子の悪い人が増える季節。千葉在住の私ですらそうなんだから、北国在住の人はもっと大変かもしれない。
トータルで見たら、たぶんそんなにやばくない。致命的なことはしてないはず。とりあえず明日も自分をなだめながら、生きのびよう。本当はいつだって何をしたっていいってことを、忘れないでいよう。
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![伊藤七 | ライター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/4573567/profile_166b13571ac80dd6dd9bcce4952683c2.jpg?width=600&crop=1:1,smart)