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NBAオールスターゲームに絡めたアメリカ出張。河村勇輝選手、富永啓生選手との再会もあり、視察・体験の一部をレポートします。【長編】

1年ぶりの米国出張。テクノロジーによるあらたな観戦体験を視察し、Intuit Domeのアリーナツアー、河村勇輝選手との再会、試合観戦、NBA、各国協会・リーグ、バスケットボール関係者とのミーティングやパーティー、NBAオールスターゲームの視察など、有意義な時間となりました。

日本からも多くのメディアが来ており、注目の高さを感じました。1週間の体験・視察内容の一部を簡単にレポートいたします。

ロサンゼルス。
Cosm体験。

こちらは、昨年春ロサンゼルスにオープンした没入体験型施設、『Cosm』。その最大のウリは直径87フィート(約26.5m)、12KのLEDドーム。

食事をしながら臨場感溢れる仮想観戦体験が可能。ゴーグル無しで、VR(仮想現実)を楽しむことができます。このドーム内にいる観客とバーチャルで立体的に映し出されているスタジアムが一体となったり、ゴール裏にカメラが切り替わったりするので、実際の観戦的でもあり、より迫力あるシーンも体験できてかなり凄い。

テクノロジーの力で臨場感のある仮想観戦体験が可能な時代は既に実現しています。たまたま、プレミアリーグのリバプール VS エバートンを観戦しましたが、NBAや他のスポーツも同施設で楽しめます。推しのクラブのユニフォームを着て、ビールを飲みながらバーチャルに大声で声援を送る。パブリックビューイングの進化版、スーパー没入感版と言えると思います。

スポーツエンターテイメントの未来はどんどん進化していくでしょうが、全てはリアルの価値があるからこそ。いきなりバーチャルで成功するとは思えず、リアルのスポーツ観戦文化が定着しているアメリカならではかなと。日本にもこんなサービスがそう遠くないタイミングで登場することを期待したいです。

Intuit Domeアリーナツアー。

ロサンゼルスに昨年誕生した最新アリーナ。クリッパーズの本拠地となります。ロサンゼルス空港からも近いのが特徴です。18000人収容。建設費は、今の為替でなんと3000億円。

特徴は、この巨大なビジョン。

全席のドリンクホルダーのそばにリモコンが設置されているので、試合中にゲームなどに参加できるし、一発で集計もできます。また、各席にライトも付いているので観客が何らかの光り物を持たなくとも、色鮮やかな演出を可能にしています。

スイートルーム。

VIPラウンジ。

VIPルームでこのような個室感のある席は珍しい。

コートサイドの観客専用のVIPラウンジ。なんと選手入場・退場時にここを通ります。これはかなり特別感あります。

メディアルーム。

河村勇輝選手との再会。

ツアー後は、河村勇輝選手をコートサイドで待ち、少しばかりお話ししました。ツーウェイ契約というのは本当に大変な世界です。この日のロサンゼルスでの試合は、帯同予定が無かったようですが、前日深夜連絡が入り、朝そのままメンフィスからロサンゼルスに移動してきての合流だったようです。

本人曰く、深夜の電話でカットされるかもと思ったそうです。まさに渡邊雄太選手も言っていましたが、明日の保証などない、1日1日が勝負の厳しい世界を生きていることを思い知らされます。両チームスーパースターばかりですが、臆することなく試合前の練習を観ていてもこのなかにひとり、日本人選手として活躍していることが誇らしかったです。

河村勇輝選手のNBA挑戦をずっと応援していましたし、その際は必ず会いにいくよ!と言い続けていたのでアメリカで再会できたこと、この地で輝きを放って存在していること、本当に嬉しかったです。

河村勇輝選手が出場することを信じて予定していた試合観戦でしたが、どうやら厳しいかもから一転して、会えたし、短い時間でしたが、コートに立ってプレーする姿を観ることができて幸運でした。

サンフランシスコ。
シティドレッシング。

町中がオールスタームード一色となっていました。

NBA Cares。

オークランドまでバスで移動して、NBA Caresのアクティビティにボランティアとして参加。ファンの皆さまに加わり、植樹をしてきました。ステフィン・カリー選手も来ていました。Bリーグには、B.Hopeという同様の社会貢献活動を行なっていますので、学びの機会となりました。

Bリーグから、4人参加しました。

NBAアジアレセプションパーティ、会食

CHASE CENTERからNBAアジアのレセプションパーティへ。河村勇輝選手、富永啓生選手も参戦。富永選手カリーイベントに出席のため、食事には行けませんでしたが、河村勇輝選手とは日本食レストランにいきました。

富永啓生選手はここ数試合調子を上げており、シュートタッチも好調でこれからが楽しみです。また、身体も大きくなってました。

河村勇輝選手とは、食事をしながらアメリカでの生活のこと、厳しいNBAでの生き残りをかけた戦い、Bリーグや代表など日本バスケ界の未来のことなど、たくさんの意義ある話ができました。バスケットボール選手としての素晴らしさはもちろんのこと、ヒリヒリするような最高峰の舞台にチャレンジしているサバイバルを楽しんでいるメンタルと人間性も河村勇輝選手の強みです。

NBAのコートに立ちましたが、次は本契約を勝ち取るという途轍もない重い扉を開けることを期待しています。

お土産には、恋しいであろう日本食、そして、たんまり日本食を堪能してもらいました!

番外編。

朝の散歩中に、どうしても食べたくなり…。
ラーメン、替え玉1、水餃子で$43.58、チップ込みとは言え、およそ6700円也。こんな感じです。

NBAオールスター・サタデーナイト。

スキルズチャレンジ、スリーポイント、ダンクそれぞれのコンテストを視察。圧巻だったのが、マック・マクラングがNBA史上初のダンクコンテスト3連覇 4本のダンクは全て満点でした。

NBAレジェンドブランチ。

往年のレジェンドを讃えながらの食事会といったところですが、幕張メッセ並みの施設にテーブルが全方位に設置されていましたが、ほぼ満席。歴史を重ねていった先にBリーグもこのようなイベントができたら最高ですね。

Gリーグアップネクストゲーム。

河村勇輝選手と富永啓生選手の応援で日本からもたくさんのファンとメディアもきていました。今年は負けたら終わりのトーナメント方式のため、短い時間でしたが、河村勇輝選手は、素晴らしいバスからのアリウープを量産、富永啓生選手は、見事スリーポイントを決めてくれました。

この会場では、NBAスポンサーに対するアクティベーションも行っており、ビジネスとしても興味深い取り組みを確認することができました。

MANATOさんと萩原 利久さんと。


サンフランシスコでいわゆる自動運転タクシーの「Waymo」に挑戦。どのレベルで体験できるのかと思いきや、その安定感に大きな衝撃を受けました。価格もダイナミックプライシング、乗降地のポイントはあるもののもう普通に使えます。街中でも至るところで利用されていました。高速道路はまだ規制がかかっているようですが、日本こそ早く始めたいサービスです。

NBAオールスターゲーム。

4チームに分けて40ポイントに到達したら勝利、賞金などにも影響を与えることで良いプレーをファンに魅せたいというリーグの新たなチャレンジのようです。選手たちにはあまり人気はなかったようですが…目的を果たす上で一定の成果があったかなと思いつつ、わかりにくさも感じました。しかし、このようなファンに寄り添って新しいことを仕掛ける姿勢は大いなる学びとなりました。

合間合間にもエンタメ、イベントをこれでもかというほど入れてくるので若干のお腹いっぱい感はありましたが、このあたりも緻密に創り込まれている凄みを感じています。ファイナルでハーフコート付近からシュートを決めたり、スリーポイントを連発したステフィン・カリーがMVPに輝きました。地元サンフランシスコのファンは大喜びでした。

来年は、ロサンゼルスとなります。

千葉ジェッツの昔からのブースターなら知っている、マーキン・チャンドラーと偶然再会しました。超レアショット。

1週間の濃密なアメリカ出張を終えて、帰国しますが、2人の若者から、日本バスケの強化に向けて学ぶことは多々ありました。また、NBAとの提携から具体的なアクションについても進めることができました。何より、世界No.1のリーグからビジネス、エンタメ、夢のアリーナ、街の活性化に繋がるヒントを得ることができましたので、しっかりBリーグの発展に活かしてまいります。

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島田慎二
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