【朝礼4/9】招待、無料チケットは悪なのか?
釈迦に説法ですが、このタイミングで招待、無料チケットの是非について私見を述べることで、今、Bリーグはどのような状況で、リーグとしてどのようにクラブと向き合うべきなのか、のヒントになればという想いで今朝の朝礼でお話しをさせていただきました。
まず、結論として戦略的な招待、無料チケットは全然アリということです。人間は、よくわからないものには、手を出さないものです。外したくないという防衛本能が作動するからです。だからこそ、きっかけとして初回のハードルが下げるという意味では、有効な手段だと思っています。
しかし、大切なことは招待、無料チケットなら行って良いが、有料なら行きたくないというジレンマに陥る状況を回避しなければならないということです。絶対に避けなくてはならないことは、招待、無料チケットで集めている人たちなので、提供する商品もそれなりのもので良いと妥協することです。つまり、安かろう悪かろうですね。
これだと、有料、優良ファンに繋がるチャンスとして実施しているのに確率は低くなります。単なる数だけをとにかく作っただけ、ということにならない努力が絶対条件となります。もちろん、バスケの魅力だけで100人中、数人は次のステージに進むかもしれません。しかし、無料から有料ファンに転換していくペースはスローになるでしょう。
招待、無料チケットの是非よりも、自分たちの商品をその時点でできる最大限、魅力的なものにする。つまり商品価値を上げることと、招待、無料チケット対応をセットにしなければならないということです。良い商品を作り、届けるというビジネスの本質を外してはいけないのです。
では、魅力的な商品とは?①魅力的なチーム②テンションが上がる演出、エンタメ(チア含む)③スタッフのホスピタリティ、ファンサ。そして、何よりも満員の観客と熱狂です。B.革新のB.プレミアに夢のアリーナを必須としているのは最高の商品をファンの皆さまにお届けするためです。
この状態を作るにも投資資金が必要です。だからこそ、有料に拘らなければなりませんが、手順があり、招待、無料であってもそのような空間を作ることでスポンサーへのアピールにもなり、収入増になることで、①、②への投資を可能にします。結果として、商品価値を上げることに寄与します。
商品価値が上がり、有料化に耐えうるビジネスモデルに転換していきます。会場にお越しいただくとうことは並々ならぬ責任が発生するのです。落胆させたら二度とご来場いただけないどころか、不買運動を手助けするかもしれない。そんな感覚で、有料、無料問わず、また来たいと思わせることを徹底するという戦略的集客、招待、無料チケットが何より大切です。
昨年のワールドカップ以来のバスケット人気、B.革新に向けてのクラブの経営努力、その活動を支えるリーグにより各会場入場者数が増えています。昨年の320万人から今シーズン440万人も可能性が出てきています。
クラブの経営状態により、招待、無料チケットの割合も様々です。未来、有料でも各会場満席になるような価値ある産業になるために、このようなことを念頭において、リーグは、クラブとファンの関係性を高められるツールやチケットシステムの構築やPRなど、クラブの手助けが出来るように頑張ろうと話しています。
クラブの関係者、スポーツビジネスに従事している皆さまのお役にも立てれば幸いです。