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映画の玉手箱①~「海辺の映画館」


☆「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」大林宣彦監督 2020年7月公開☆

 読書も好きだけど、映画のこと、俳句のことも好きなので、複合的に少し書いていこうと思います。2020年8月30日に「週刊俳句第697号」というサイトに俳句を載せてもらいました。「海辺の映画館」という題名で10句です。実は、大林宣彦監督の「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」を観て、詠みました。

萩の咲く港のみえる映画館

月涼し白ブラウスのもぎりさん

蜻蛉舞う海の匂いのテラス席

蝉時雨音響試験継続中

戦争を語るキネマの秋祭

星飛んでエンドロールの故人の名

座席横置いてけぼりの秋日傘

消印は海辺シアター秋の虹

映写技師ちいさな街を去る燕

鰯雲映画館から広がって

2020年7月に公開された「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」は、大林宣彦監督の遺作になりました。瀬戸内(尾道)の映画館で映画を観ていた3人の若者が明治維新から第二次世界大戦までの戦争場面にタイムスリップするという、想像力豊かな話です。反戦メッセージあり、ミュージカルあり、恋愛あり、戦闘シーンありの映画でした。映画をご覧になられた方は、映画のシーンと俳句とが微妙に重なってくださるかも。

 こんな風に、わたしのなかでは、映画も俳句も読書も好きなものは、みんな脳内で繋がってしまう感じです。一句として写生でズバっと決まったり、意外な取り合わせに驚いたりする俳句は好きです。ただ、まとまった俳句を読むとき、どうしても前後の繋がりを考えてしまいます。多分、小説、物語の世界観を求めてしまうからかもしれないです。

#海辺の映画館 #大林宣彦 #キネマの玉手箱 #俳句   #週刊俳句

 

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