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感動を言語化する力を鍛える:言葉を磨く重要性

現代は「1億総批評家時代」とも言われるように、誰もが簡単にSNSで意見を発信できる時代となりました。感動した経験や素晴らしい作品に出会ったとき、ふと「言葉が出てこない」と感じることはないでしょうか。その時にただ、「すごい」や「やばい」という簡単な感想に留まらず、自分なりの言葉でその体験を伝えることが求められています。

感動を深め、より具体的な言語化ができるようにするにはどうすればいいでしょうか。フランス語には「クリシェ」という言葉があります。ありふれた表現、使い古されたフレーズのことを指し、日本語で言う「テンプレ」や「お決まりの表現」に近い意味です。

「神回」「やばい」などのフレーズは、最初こそ新鮮でしたが、今ではありきたりになりがちです。クリシェだらけの文章は読み手にとって魅力が薄れ、自分の感動を本当に伝えたいなら、この「クリシェ」に注意することが大切です。

言語化を工夫する際には、自分の内なる感情にじっくり向き合い、まずは他人の意見を見ずに自分の言葉で表現することが大切です。SNSは便利な情報源ですが、他人の感想に触れると無意識に影響を受け、自分の感覚が薄まってしまうことがあります。そこで、最初はSNSを見ないで、自分だけのオリジナルな感想をメモとして残す習慣を持つとよいでしょう。まずは自分の「本当の気持ち」を書き留め、それから他人の感想を見て学び、自分の表現をさらに磨く。この順番がオリジナリティを保つ秘訣です。

また、自分の感想に「自信がない」と感じることもあるかもしれませんが、必ずしも完璧である必要はありません。自分の感覚に忠実であることが大切です。「これが私の感じたことだ」と言い切る勇気を持つことで、オリジナルな視点が生まれます。正しいかどうか悩むより、自分がどのように感じたかに重きを置くことが、真の言語化の力を育む第一歩です。もし、自分の感想を偉そうに感じさせたくないためには、一度書いたメモを振り返り、強すぎる表現は修正すると良いでしょう。

まずは自分の意見や考えを先に書くことが大切です。自分の言葉で感動を伝える力を磨く。それが、読者の心に響く文章のカギです。

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