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今週とこれから 日記:14


今週末に高校を卒業します。
2年間働かせてもらったバイト先もやめて、
蜘蛛の巣みたいに、罠なのか、落ち着く寝床なのか、
よく分からない所から落っこちてしまった気がします。


安心して下さい、(きっと)大学には受かりました…


腹にかかるこの暖かい布団みたく、守られていると
人は動きが小さくなるものです。

せいぜい赤ん坊みたいに横にころころ転がったり
ひっくり返ったり、お腹と膝をくっつけたり
そうやって誰かの掌を擽っている。


地球が回って、回ってこの土地は春になりました。
匂いが違うのは燻されているからでしょうか。
スモークされた桜? う〜ん、塩漬けは美味しいよね〜。

今年は兼六園の桜を見ることも
出来ないかもしれない。

改めて、地元から引っ越すことになりました。
ドキドキと、上がった後に下がったりもして、
最早気持ちのレールから身体が投げ出されそうです。

レースカーテンをめくって現れる粉々の光に肌を晒して目を細めて遠くの方まで覗こうとする。
この世界のこと、何も知らないみたいに。
そっと冷えたガラスに手を添えてみる。

一昨日塗ったばかりのピンクゴールドの爪が見える。
1番好きな色を選んで行動した結果は、きらめき。

今なら人から好きな色を聞かれる理由が分かる気がする。


水に潜らせた爪の色が何百年前の海の宝物みたく
見えることがあたしの言葉の中に収まるだろうか。

もし、わたしの全身がこの色だったら?
百年後にこの色が残ったままの爪を誰かが見つけたら?



何が、いつ、誰の宝物になるのか

わたしには誰が教えてくれる?




今週が終わって、これからが始まる。



これからは始まると、わたしは書くのだ。



誰よりもわたしの言葉を信じる私の為に。
この時期になると、部屋から出てこられない私の為に。

それから、春と共にある私たちの新しい生活へ。




















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