欲情するヒッチハイカー
ヒッチハイクで通勤した。
数日前の朝のことだ。
交通機関が限られているから、選り好みをしていたら職場にたどり着けない。
ヒッチが100%安全かっていったら、安全とは言えないけど、みんなやってるし、背に腹は代えられない。
一応乗せてせてもらった距離と同程度のバス代を謝礼として払いという暗黙のルールがあって、一台の車に何人もヒッチハイカーを載せているドライバーも多い。
車が止まったので乗り込む。
職場の場所を言って、そこへ行くことを確認。
職場の場所には「は?」って感じだったんだけど、それを越した某市に行くというので、乗り込んだ。
え、助手席限定?
まあ。後部座席にもまだたくさん乗せたいんだよね、はいはい。
乗り込むなり、歳いくつ?
は? 本当の年齢をカミングアウト(ここには書かない)。
まぢ? 30くらいに見える。
ほんとかよ。
ドライバーは出てきたばっかって感じの新鮮な田舎者くん。
俺は33歳だがそう見えるか?
お前が何歳に見えよーと知らねっつうの。
そしてフェイスブックアカウントを教えろと言われる。
で、道のわきにヒッチ待ちの人がたくさんいるけどスルーで、って、ナンパかよ。
フェイスブックは使ってないよ、とかわす。
そして。奴は言い出すのだ。
きみは62歳に見えると。
は?
さっき30って言ったじゃん、なんでいきなり年齢が倍以上に?フェイスブック教えんからか?いやいや62じゃなくて、sexy tooだって。
まぢかよ。
溜まってんね。
私にそんなこと言うなんて。
なので想像してみる。
あ、私、通勤時間も官能小説を書いております。
朝っぱらから、クリちんぽ勃っちゃった、とか、書いてるからね、24時間エッチな想像。
ふふっ、33歳なら、ちんこの勃ちはいいよね。きっと身体はクミンの匂いで、精液はちょっとにんにく臭そう。
車はロータリーをくるっと回って、職場には行かない方の道へ。
ちょっとちょっと、そっちじゃないってば。
えっと、某市に行くには、私の職場の前を通る一般道と、なーんにもないところを通る裏道があって、ふつーはね、一般道を通るのよ、特にヒッチハイカー乗せてる場合はね。
でも、頑なに裏道行くっていうからさ、降りました。
そんだけ。
最近、恋愛要素ゼロの官能小説を書いたんだけどさー、ハードさ足りず、しかも感情移入できない中途半端な作品になった。
今日もオチなしで。
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