やっていることではなく、もたらしていることは何か

行動内容のリストがドゥアブルだとしたら,提供価値に当たるのが「デリバラブル(deliverable)」です。やっていることや,やろうとすればできること,つまりドゥアブルなら,いくらでも挙げられます。 だけれど,その「やっている」ことが学生さんたちに「なにをもたらしているか」というときの後者の視点がデリバラブルです。「学部ゼ ミをやっています」だと駄目なのです。提供価値は,私のゼミの場合なら,大教室ではできな いことをここでしたいというのが大前提なの で,たとえば,この金井ゼミにいる 2 年間の間 に,第 1 に,自分の考えをきちんと持つ,第 2 に,それをみんなの前で表現できる,きちんと 言語化できる,第 3 に,仲間の意見,特に自分 とは違う意見ほど,いっそう一生懸命に聞け る,第 4 に,それができるから,違う意見を理 解しながら,議論を通じて 1 人で考えるより良 い考えに辿り着く。これがゼミという場がもた
らす提供価値です。
中村・金井・大谷・平野(2014)より


以下の文献にある金井先生のお話が、仕事をする上で重要な考え方だと改めて思いました。

施策はたくさん打ってるけど、これが結局何につながっているんだっけ?どんな役に立つんだっけ?という視点は常に心に留めておくことが肝要です。

打ち手を打ったこちら側の満足ではなく、相手の自信や満足感、有用感、自己効力感に結びつくか想像を膨らませ取り組んでいきたいです。

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