「いきなりステーキ」がいきなり「ひとりすき焼き」。なぜ戦略的に良いのかをマジメに分析してみた
「いきなりステーキ」のペッパーフードサービスさんが
新業態として「ひとりすき焼き」を11月下旬にスタートするそうです。
一時期大変なことになっていた「いきなりステーキ」さんですが
実は業績も回復したので、この度新業態を、ということのようです。
「ひとりすき焼き」の店舗は
カウンター席で、和牛やブランド牛などのお肉を
店員が目の前で調理してくれるそうです(う〜ん贅沢)
で、この新業態を作るマーケティングは、
非常に王道であり筋が良いなぁ〜と思ったのでマジメに分析します。
(1) 自社のコアコンピタンスに忠実
ペッパーフードサービスの強みって何か、というと
とにかく「肉」です。良い肉の仕入れ力です。
食べる時に「肉のクオリティ」で大きく満足度が変わるもの
といえば、ステーキについで、すき焼きって重要ですよね。
(これでハンバーグだと多少そこの強みが弱くなります)
なので次の業態に「すき焼き」を選んだことはとても適切です。
(2) 高い客単価を得られるメニューであること
多くの人が「すき焼き」ってちょっと特別な時に食べるような
贅沢なご褒美感のある食事ではないでしょうか。
「いきなりステーキ」もコスパ良いとは言え、
普通に食べると平気で2000円以上します。
外食チェーンでこのレベルの客単価取れる
業態はなかなかありません。
その点で、すき焼きも2000〜3000円くらいしても
美味しいすき焼きなら・・・ってなりそうです。
あとひとり席というのが良い。
「自分へのご褒美」マーケットに入って行けます
(3) 効率的なリソース活用
提供メニューこそ違えど、「肉を焼く」「ひとり席の店内」など
「いきなりステーキ」と共通する部分はたくさんあります。
つまり、社員教育も最小限で使いまわせますし、
もちろん食材も共通です。これは非常に効率的です。
仮に「ひとりすき焼き」が失敗しても、そのまますぐに
「いきなりステーキ」に全部持っていくこともできるでしょう。
これで全く違う業態(極端な例だと海鮮丼とか)だと、
「魚を捌く」人材は急に「上手にステーキ肉扱える人」にはなりにくいし、
海鮮と肉では店内設備も違うでしょう。
自分たちの持っているリソース活用を横展開しているのがいいですね。
ただし、この「ひとりすき焼き」に懸念も感じています。
それは「頻度」です。
ランチや晩御飯で何食べようかな〜ってなっている時に、
ラーメンやうどん、焼肉などに比べて
「よっしゃ、すき焼き」ってなかなか思い浮かべにくいです。
ステーキも頻度高いものではないですが、食べる人は食べますし
少なくとも「すき焼き」よりは頻度は高いでしょう。
「いきなりステーキ」がうまくいったのは、「肉マイル」みたいな
頻度を上げる施策もハマったというのも大きいです。
ステーキって味変したら毎週食べられますけど、
「すき焼き」ってそうそうしょっちゅう
飽きないで食べられなくないですか?(味濃いし)
だから一度きて「あー美味しかった。でも当分すき焼きは、いいや」
ってお客さんをどう作らないようにするか、ですかね。
それか一度の来店での客単価を4000円くらい取れるようにするか。
このあたりは、実際に店がオープンしてみた時に検証してみたいと思います。
ちなみにこのニュース見て「他に業態になりそうなのないかな」と
頭の中で考えて「お、ひとりで焼肉があるじゃないか」と思ったのですが
それ「焼肉ライク」って言うんですよね・・・ではまた
ということで、
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