準備
自分という人間を振り返る。vol.3
志村けんの言葉。「準備こそ全力投球」
昨日、世界がこんな状況ではあるが、入学式を簡易的な形で行った。式典は放送での簡易的なもの。だが、生徒にとっての特別な日であることには、変りない。その「特別な日」感&「高校スタート」感を、担任レベルで作り上げなければならない。そのプレッシャーが、自分を奮い立たせ、準備にかなりの時間を割いた。
いつからだろう、ビックイベントに向けて最大限の準備をするようになったのは?
高校サッカーの思い出が蘇る。大会前日は、練習を早く切り上げ、制服を身に纏い、雰囲気を変えてのメンバー発表タイム。母校の伝統。
高校2年のインハイ前は、メンバーに入るか入らないかのドキワクの状況。なんせ、登録メンバー20人中20番目ぐらいの選手であったから。(部員は35名ぐらい?)
板さん(監督)がメンバー選手の名前を呼ぶ前に、感動エピソードを乗せる。このエピソードを楽しみにしている選手がどれほどいたことか。昔に戻って感謝したいぐらいの素晴らしい内容と努力の痕跡。選ばれたいという願望が、より一層高まる内容。その後に、選ばれた選手の一言タイム。
こんな流れ。
板さん「背番号2番。こいつの武器は運動量。みんなが弱音を吐くランでも、常に前を向き、皆に声を掛け全力でチームを引っ張った。明日はこのひたむきな彼こそが、輝きを放つ日だと俺は思う。2番誰々!」
2番の選手「ハイ(前に出てくる)。明日の試合は○☓△※。頑張ろう。」
的な感じ。
感動がそこにはあった。引退をかけての勝負の前日であり、会場で涙ぐむ選手もいる。(3年時は俺も)そんな空間を作ってくれた、板さんはこの空気感を作り上げるために多くの時間を犠牲にしたのであろう。今になって気づく。
そんな中、自分もまさにラストメンバーで選出。コメントを求められた。通常の『自分のキャラクター=馬鹿キャラ』が全く発揮されない、何の影響力も無い、何の笑いも無い、無力な自分がそこにはいた。選ばれたときのみんなの驚きの歓声以外、何もなかった。折角トリに選んでくれたのに、ただただ無残に散った。自分にはセンスが無い。仲間内では笑いは取れるが、人前は無理。そんな感情と共に、悔しさだけが残った。
ここからだろう。
センスが無いなら、準備でしょ!という発想に至ったのは。
次の同様の舞台では、何を話すかを事前に頭に詰め込み、攻めた。
待望の笑いが生まれた…。涙
ここからだろう。
今、しむけんの言葉でわかった気がする。準備こそがセンスなんだと。準備なくして成功は無いんだと。自分はセンスが無いから、準備!だと思っていた。その順番、そもそもが違うのだと。
昨日、急遽新人教員に向けての自己紹介タイムがあった。周囲は加藤利光は何かを言うぞ的なムード。即興ではあるが、期待に応えなくてはならない。順番ごとに緊張感が増す。常に頭にあるのは、自己紹介をするときは無難になるな!相手の心に残らなかったら「0」。すなわち、やる意味がない。失敗しても、いや失敗したほうが、印象に残るのであればそっちを選択すべきだとさえ思う。だから攻めるのであるが、やはり失敗はしたくない。そんな中、今日も我ながらの見事なコメント力。(文字に起こすと、大した内容でないと気づく。つまり勘違いな俺。ははは)
『10組担任の加藤利光です。最近の私の中で、流行っている言葉は、ドイツ人の詩人ゲーテの言葉です。「人間の最大の罪は・・・不機嫌である」。だから、私は常に、上機嫌でいこうと思っています。よろしくお願いします。』
完
加藤利光から、ゲーテが出ようとは・・・?という印象であろうか。noteをご覧の方は、ここで一回述べていることに気づくだろう。
急な職員室内だけの自己紹介であったが、自分の持ちネタで何とか救われた。加藤利光に貼ってあるレッテルを守ることが出来た。常に学びを止めない準備こそが、いざの舞台で発揮される。自己満。
しむけんが準備の果てに辿り着いた、「エンタメの神」の立ち位置。準備なく、パッと出てきて、パッと演じているぐらいのセンスの持ち主だと思っていた。
しむけんへの期待は、当然自分のレベルを遥かに超えている。その期待を遥かに超えることを、楽しみの1つとしていたのだろう。超悩むことも、何の発想も浮かばないことも、つまらないと心無い言葉も沢山受けての、ひたむきな努力の先に何者にも代え難い『笑い』。たまらないだろうな~。いいな~。
志村ケンさん。いつまでも俺の心の中に生きています。
俺
アイーンを引き継ぎます。
では。
生徒に還元😁子供に還元😆