Life is Contents②~憤り~

①を読んでいただいた方、ありがとうございます。
②は私がこの経験をする中で、”日本って全然良い国ではないなぁ”と思っていた、そんな話です。
いつか、この内容を娘が見る機会がある頃には、だいぶ日本も変わっていることに期待したいですし、自分もそれに対して、何か後押しできることがあれば動きたいですし、弁護士の友人にもそれを話していました。
そして、何より、”私と似たような経験”を”子供や妻のためを思いながら日々頑張り、そして子供を愛してやまない”そんな普通のいいお父さん”にしてほしくないので、そういう方の役にも少しでも立てたらなと思っています。

②は①ほど長くはならないと思いますが、また徒然なるままに。

この半年の間にたまたま見ていたTV番組で、
日本人女性と結婚していたフランス人男性が、
「私は結婚詐欺と、子供の誘拐を同時にされたと思っている。」ととても怒りながら言っているのを見かけました。この男性、奥さんの一方的な都合や思いで離婚になってしまったようです。離婚後、とても可愛がっていた子供にも会わせてもらえないそうです。

この言葉、まさに自分ではないかと、
頭をガンッとされたような衝撃でした。

自分と娘がされたことは、結婚詐欺と子供の誘拐を同時にされたようなものだなと本当に思っていたので、あなたの気持ち、本当わかるよ、そうだよね…と共感しかなかったです。

以前、マクロン大統領が菅さんが首相だった際、日本にも早く共同親権を導入するよう進言したと聞きましたが、そんなフランスの方からしたら、私のようなことをされたら、私以上に納得がいかないでしょうね。

私は今回の件がある迄、日本の離婚に対する仕組みや親権のことを真剣に見る機会はありませんでした。まあ、結婚にしろ、離婚にしろ、特に離婚に関しては、初めから離婚を想定している人なんて、それこそ、詐欺を仕掛けるような人ではない限り、事細かに見ないのが一般的ではあると思いますが。

ただ、経験をしてみると、あまりに女性有利。
極端な話、女尊男卑に見えました。
この国の遅れ具合というか、男性も育児に積極的になるべきであると社会が推し進めている中で、まるでそれに逆行しているような制度と法整備。

これはお世話になった弁護士の友人も弁護士から見ても、日本は遅れているし、私のような男性からは到底納得できるような制度にはなっていないとも言っていたので、本当にそうなのだと思います。

私のような、子供が乳飲み子の場合、まず私は親権は取れません。
そして、一度、実家に帰られたりして、子供が監護下に置かれると、仮に私が娘を妻の同意なくしてく連れ去ったら、それはそれで罪になります。(そんなことも考えたこともありませんでしたが、こんなことが起きるのなら、私が妻のいない間に、私の実家に連れていけば良かったと思えてしまう時もありました。)

婚姻費や養育費といった算定テーブルも(調停や裁判となった場合は、基本はこのテーブルでほぼ自動的に決められてしまいます。)、男性にあまりに不利なテーブルになっており、これもびっくり。
女性の社会進出(なんてもう古すぎる言葉ですが)、業務の機会、報酬だって男女の差が無くなってきているのに、女性がいくら収入があっても、男性が支払う養育費のカーブにセンシティビティがなく、女性は収入が多くても、養育費は変な話、”たくさんもらえる”ようになっているのです。

女性がある時、勝手に家を出ていき、別居を続けた場合、これが長く続くと、調停や裁判で離婚の理由になり得ます。しかも、離婚が認められると、その間の婚姻費を女性側は請求ができます。
今、私が書いただけでも、どこまで女性に有利なのかと、男性は感じると思います。そして、曲がった考えの女性は、詐欺まがいのことができてしまうのが事実です。

離婚はどちらか一方的な思いだけではできないとなっていますが、特に子供がいる場合、”結果的に”一方的な思いで離婚を成立させることができてしまうというのが実情だと思います。

これは、日本の家父長制の名残り(いつまで名残ってるんだよ!と思いますが…)や、(予測ですが)不貞行為、家庭内DVなど、男性側が悪いとされるケースが今までは多かったからこうなっているであろうことも、それは理解できます。
ただ、今は時代が、社会があまりにも変わりました。

婚姻した夫婦は、法的に夫婦共助の義務があります。私が経験した一連の流れは、およそ夫婦共助とはとても思えないですし、なんなら、私の方が精神的に苦痛を味わっていたとも思います。
家庭を顧みず、浮気や不倫のような不貞行為、生活費も入れないなどの経済的DV、大事な妻や子供に手をあげるようなDV、そういったものは許されませんし、実際、旦那側が悪いこともあるでしょう。

でも、そうでないケース、男性側が辛いケース、到底納得ができない理不尽なこともあるということを、きちんと平等に社会が認知し、裁ける社会であって欲しいと思います。こんな話を聞いたら結婚そのものに足踏みをしてしまう若い男の子がいても全然不思議じゃない。

最近、ようやく共同親権の議論が進んできていますが、ちょうど、2022年8月31日の日経記事に、「「共同親権」の試案先送り、離婚後の養育巡り法制審査部会」がありました。さっさと進めてくれと本気で思っています。

反対意見に離婚の要因となったDVや虐待が継続する可能性がある…というようなこともありましたが、そういったケースとそうでないケースがあるのだから、ケース別に分けて対処のしようがあるはずなので、できることならこの議論に私も入りたいくらいです。

2022年9月2日にも日経記事にある会社員の方が寄稿されており、「離婚後の「共同親権」導入を」というタイトルの記事がありますが、この方も、子供を本当に可愛がっていて暇さえあれば、子供と関わっていたのに、7年前に妻が子供を連れて家を出、それ以来、子供にまったく会えていない。

私の気持ち、考えと完全に同じなので、ここでもその方の寄稿の一部を書かせて頂きます。

++++++++++++++++++++++++++++++++++なぜ一方の親の考えだけで、もう一方の親子が断絶させられるのでしょうか。一緒に生活していた実の親子がある日突然会えなくなる、これでも人権を重視する国と言えるでしょうか。

離婚・別居の際、片親が相手との合意なしに子どもを連れ去ることがまったく問題にされない、されないどころかその後裁判をしても連れ去った親がたいてい親権を取ってしまう。こんな理不尽なことがあるでしょうか。

日本ではこれまで離婚後は両親の一方が親権を持つ「単独親権」でしたが、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」を導入するかどうか、現在、政府が検討しています。

共同親権に反対する理由としてドメスティックバイオレンス(DV)の問題がよく挙げられますが、子どもを連れ去って親権獲得のために虚偽のDVを主張する問題もあります。

DV自体にきちんと対応する仕組みや法制度の整備も同時にお願いしたい。離婚しても子にとっては父母の両方が親であり、両方に育てられるのが望ましく、離婚の際、子どもの養育について両親がきちんと取り決めるようになって欲しいと思います。

そして離婚後も子どもが両方の親と親子関係を維持できるようにしてほしい。
連れ去られ親である私の願いはそれだけです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++

同意。以外の何ものでもありません。
私も自分の考えを文字に起こしたり、それを人に伝えたりすることは比較的得手な方なので、私もこの方のように、子どもがきちんと父母を知り、健やかに育っていける国であって欲しいので、自分にできることをしていこうと思います。

①で書いたことは思い出すだけで辛く、なかなか文面に落とすのにも時間がかかりましたが、本当の修羅場は実際に、条件を互いに詰めて、最終的な”離婚”という形にまで落とすところです。その内容の仔細を書くとまた①のように長くなってしまうので、あまり書きませんが、私の娘が何時か見てくれているかもしれないので、少しだけ娘に。

何時かきっとお母さんからもどういう形で話されるのかはわからないけど、その話し合いもお母さんは私から見ると、酷かったよ。
到底、人の血が通ってるのかわからなかったし、何だろう、詐欺師のような交渉というか、そういう印象でした。

お父さんの友人の弁護士にお世話になったのだけど、弁護士の方が言ってることに対しても難癖を付けてきたり、実際、その方から、上には上がいるけれど、私の奥さん、かなり酷いねとも言われました。

話し合いはあなたが居たのは、遠く北海道と離れていたから、基本オンライン会議でやって、あなたが顔を出すこともあったし、何故か、お母さんの母親、あなたのお祖母ちゃんもチャチャを入れてくることがあり、話し合いが上手く進まない時に、お母さんがどんな気持ちであなたを一人で育てていこうと思ってるかわかるんですか…的なことを言われたので、その時だけは私は本当に怒って、「どんな気持ちで?どんな気持ちかと言ったら、私の気持ちを考えたことがあるんですか?、私はそもそもこの話し合い自体したくないんですよ。そもそも、離婚もしたくない。私の意志など関係ない、当然娘の意志なんてない、それでも、こうして毎回、この話し合いをしているんですよ。一方的に娘を引き剥がされる。これがどれほど辛いことかわかりますか?考えたことあるんですか?」と言いました。お祖母ちゃん、それからは言い返してこなかったけど。

ついでに書いておくと、私の両親、つまり、あなたにとってのもう一方のお祖母ちゃん、お祖父ちゃんもあなたが産まれた時は健在で、あなたが無事に産まれてきてくれることをずっと願っていたし、産まれるその晩もずっと願ってくれていました。私の姉も、その娘、あなたにとって従姉になります。その子も小さいのに、同性の従妹だったから余計に気にしてくれたのかもしれないけれど、あなたが無事に産まれてきてくれることを心配して、日が変わる時間まで起きてくれていたんだよ。

そうやって、産まれてくる時も、産まれた後も、お父さんの方の家族にもたくさん、あなたは愛されていました。

弁護士の友人も、実際に離婚の話を詰める時に、”その人の本性が出る”と言ってましたが、まさに私もそう感じました。残念ながら、”ああ、私の妻だった人はこれが本性なんだろうな”と。
人間って怖いなとも正直感じてしまいました。


娘と離れ離れにならないために、調停、裁判まで進める選択肢もあったかもしれません。
でも、私がその道を選ばずに、協議離婚に同意をしたのは、①で書いたような経緯、そして、裁判まで進んだ場合、数年かかることもあります。
私自身、それは精神的にも肉体的にもきっと耐えられないだろうなと思いましたし、こんな小さい子をその数年、巻き込むのも良くないなとも思いました。

弁護士の友人からはうちの生活の状況を見て、裁判まで行ったら、私の主張が認められ、離婚は認められず、不成立になることも十分あり得るとは言われました。けれど、仮に、裁判までいって、離婚が法的に不成立になっても、一方的に離婚をすると言い出した妻が、また同じ屋根の下で暮らすとは思えず、その後も別居を続け、いずれ同じ道になるだろうなと思ったので、調停・裁判の道は選びませんでした。

私はそういった葛藤や思いがあったにも関わらず、妻は、離婚するって同意したんだよね?ということを錦の御旗のように話してくる姿は、人の気持ちというものが本当にわかるとは到底思えなかったです。

私が今、書いた通り、到底納得できない。けれど、それを回避する可能性を信じて進むかを決断するか悩む離婚同意・非同意のステップを見ると、結果的に、”認めざるを得ない”というケースの男性は少なくないのだと思います。
私がこの経験の過程で、たくさん話を聞いてくれて相談に乗ってくれた友人の一人も、過去にそういったケースでとても辛い経験をしています。

本当はこんなことあってはならない。
それが故に、パートナーとしてはやっていけない、無理だと思ったとしても、その事と、子ども自身が父母両方に育てられない、どちらか一方の親や愛情や価値観を知らないで育っていくのは別の次元の話なので、共同親権の話は一刻も早く、この国も議論を前に進めて頂きたい。

頂きたいですし、自分もこういう経験をした者として、
微力ながら何かできることはしていきたいと思います。

共同親権だけでなく、離婚に至るまでの法や、離婚後の制度に関しても変更していくべきところは多いはずです。今のままでは、憤りや、やるせなさしか産まない。

本当の意味で、夫婦が夫婦共助して暮らし、夫婦間で何かあっても、子どもへの影響は最小限にし、皆が納得性の高いそんな社会になって欲しいと切に願います。

②はこの位にしておきます。
③も徒然なるままに書きますが、③で終わりにしたいと思います。

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