ロック縛りの眼科(2024/02/14)
眼科の待合室で、席が空いても立っている女性がいた。
年は恐らく自分と同じぐらいで、黒いトレーナーを着ている。トレーナーの胸に皺の寄ったような書体でROCKと書いてあり、そう思って見たらロック好きな人のようにも見えた。
全体、席が空いても座らないなんていかにもロックっぽい。自分も昔は電車の中でそうしていた。
この人はやっぱりSHOW-YAとか聴いてたんだろうかと思ったが、ロック女子だからといって女性バンドのファンとは限らない。
SHOW-YAは自分が高校から大学へ上がる頃に随分流行った。
自分の周りでも橘田さん(女子)がSHOW-YAのコピーバンドをやって、ギターソロまで完全コピーしていた。自分は昔から完コピができない性分なものだから、大したものだと感心したのを覚えている。
一度、橘田さんと自分とではどちらの方がダサいメタル愛好家かと論じあったことがある。小一時間話し合って、結局片岡さんがダサメタだということで落ち着いた。
待合室のロック姉さんのところへ、じきに連れ合いの男性が現れた。
男性は若い頃の藤村俊二に似ていた。
古本先生のようでもあった。古本先生にしては若すぎるから、他人のそら似には相違ない。
どちらにしてもあんまりロックの感じではない。全体、ロックに縛られる必要もないのだから、ロックか否かとこっちで考えるのは余計なお世話だったろう。
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