好きでもないし、楽しくもないけど
大学卒業後に語学留学に行ったのも、就職活動から逃れるためだった。しかし1年とはあっという間で、その場しのぎで見送った「就職」の二文字が、背後から徐々にスピードをあげて足音を聴かせてくる。
夢なんてなかった。
小学生の頃から意味も分からず勉強をしてきて、最終目標である大学に入り、これで親孝行をしたつもりでいた。最後の学生生活もなんとなく過ぎていった。
語学留学に行ったのも、英語が使えるようになれば就職にも有利だからと言えば、親は納得すると思ったからだ。遊びで使える英語は話せ