デジタルマーケティングに感じる違和感

以前からモヤっていたことについて語ってみました。

マーケティングの本は若い頃から読んでいて、最近デジタルマーケティング系の本とか読み出して、やっと構造が見えてきたんですが、

これって結局、本来は古典的なマーケティングの要素の一部に過ぎないシロモノなんだよな、と。

ただし、時代の流れでメチャクチャこの領域が発展して肥大化してるから何だかマーケティング本体よりも目立ってるだけで。

古典的なマーケティングとは何かと言うと、いわゆる図書館に置いてあるような、コトラーとかポーターのマーケティング理論ね。

経営戦略を理解した上で、市場のリサーチから始めて、セグメントを切って、ターゲットを定めて、市場でのポジショニングを決めて(引っくるめてSTPとかRSTPという)、

STPを参考に4P(Product、Price、Place、Promotion)の施策を打っていく、というやつですね。

事業の伸ばしたい方向を確認するためにアンゾフのマトリクスを使って負け犬だとか金のなる木だとかジャッジしてみたり、リサーチのときにファイブフォース分析とか3C分析とかVRIO分析みたいなフレームワーク使ってみたり。

まあ、図書館によくあるやつですよ笑
全体的に抽象度高いですわ。

デジタルマーケティングは結局、ここでいうPlaceとPromotionの話がめっちゃ細分化されて肥大化したものに過ぎないんですよね。

ウェブマーケティングは更に絞られてて、Promotionの部分ですね。

あと、BtoBマーケティングというのもPlaceの部分のクローズアップですよね。
ファネル設計してMAツール駆使して開封率とかチェックして、メルマガ送ってリードのナーチャリングがんばろうね、みたいな。

この辺ってめっちゃテクニカルな領域だから、技法も移り変わり速いし具体的で、これだけで仕事として完結しちゃうぐらいボリュームがあるし、スキルやツールに走りやすいんですが、

デジタルマーケティングの本を色々読んでみても、STPやProductやPriceを深掘したものが殆ど無いわけ。

笑っちゃうくらいスコーンとそこが抜けてる。

一応サラッと図が載ってるけど、そこには深く立ち入らないんですよね。

だから、デジタルマーケティングやウェブマーケティングの本って、めっちゃ具体的なんですよね。
ウェブサイトはこう作りましょうね、SEO対策はこうやりましょうね、Google Analytics使いましょうね、Marketing Automationツールはこう使いましょうね、とか。

だからその中でスキルアップできる感覚を得やすいだろうし、指標もわかりやすくて成果も実際に出たりするし、キラキラしてカッコいいし、とにかく今日からでも作業に取りかかれるようなものだし、若い人にとってもとっつきやすくて間違いなく楽しいんですけど、

ただ、デジタルマーケティング=マーケティング、じゃないんですよね。

横に並んでいるProductやPrice、更には上流のSTPをめっちゃ意識して練り上げていかないと空振りしてしまう、と。

そういうのをハッキリ書いてる本がないんだな、これが笑

古典的なマーケティングはもう語り尽くされてるから売れないのかな笑

まあでも確かに古典的なマーケティングの本にも反省すべき点があって、あれを100冊読んでも1000冊読んでも売上アップとかにはすぐには直結しないんですよねwww

要は、事業やっていく上ではめっちゃ大事だけど、テクニカルなものではないから、役に立った感じがあんまり得られない。
効果を感じるには、ノートを開いてフレームワークに自分たちの状況を書きなぐって見る、みたいことを繰り返さないとダメで。

そりゃリゲインとかユンケルとかウコンの力みたいな感じでその日にパッと効果が得られた方が嬉しいわな、と。

この辺の古典的なマーケティングは多分、漢方みたいにジワジワ効いて来るんですけどね。

これ書くキッカケになったのは、昨日本屋さんでこの本を見たからなんですよね。

北の達人コーポレーションの社長がマーケティングを語っている本なんですが、私が上記で言いたいことと大体同じことを書いていました。

『やっぱそう思いますよね!』と嬉しくなったのでシェア。


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