適応障害になったきっかけ

新店舗、新業態の店長になった。

営業部長からの推薦で、いままで一店長であっただけのわたしをとても評価してくれて、大抜擢だった。

周りからの期待にこたえなきゃ、これくらいみんなできてるはずだから寝ないでやらなきゃ、以前は出来てたから私だったら出来る、とか、過剰に頑張りすぎて、最初は食事や睡眠休息を後回しにして日々の仕事をクリアできてたけど、仕事量に対して脳と体の休息がちゃんと出来てなかった。

そして実際は「これくらいみんな完璧にできてるはず!」は、結構みんなテキトーにやってたし、休憩してないようにみえてみんな休憩してたし、6時間寝てれば充分!って言ってた人は、それ以外にちゃんとご飯中もお風呂中もトイレ中も、その間は仕事してなかった。(わたしはその時間も全て仕事に追われてた)


当時を思い返すと、一日の食事は、ご飯茶碗にお蕎麦と野菜と豚肉のせたものと、夕飯に納豆巻き一本かマック(深夜にやってるお店がそれくらいだった)。あと水。
5〜6時間は睡眠を取ろう、そしてお昼ご飯に野菜と肉と主食(蕎麦)とってるから、健康だよね!と思ってたけど、どんどん痩せた。
13時間立ちっぱなし汗かくほど動き回ってる人間には栄養も休息も足りない。けど元々細くはなかったからすぐ痩せることも嬉しかった。このままの生活を続けた。

脳はずっと動いていて、朝アラームが鳴ったらベットから出る前にスマホに手を伸ばし、メールチェックからはじまり、仕事は毎日人員不足で実働13時間の他に、クレームや店舗の人間関係の問題など精神がすり減ることも担当してた。
でも接客業だから笑顔でキビキビ動いて、スタッフ全員の見本でなくてはならない。グチはもちろん陰口悪口は言わない。常に美しい心を持ち、失敗する事は許されない。失敗してもフォローしてくれる人はいない。常に緊張感に包まれてて、本音を出せない毎日が続いた。
公休はあったけど、職場に行ってた。行かない日は家で仕事してた。

人員不足も人間関係もクレームも他のいろいろな悪いことは、わたしが解決できてないから起こることなのだから、責任持って全てやらなくてはいけないと思っていた。


今考えると、3人くらいでやる仕事を全て引き受けてたし、ちゃんと考えると他の人が途中で投げ出したものまで背負ってたりした物も多かった。

マネージャー何見てんだとか店舗で働いてる社員助けてやれよとかまわりクソだなとか今なら思えるんだけど、その時は、他の人もみんな頑張ってるんだからわたしが自分でなんとかしなきゃとか思ってた。
(後々他の人に聞いたらそのmgrはやはりクソだったらしいし、一緒に働いてた社員も使えない事で有名だったらしい。そんな奴らと組まされていたのか私は。)


そんな生活を1年半くらい続けたあたりから、おかしくなった。

毎月何かしら体調を崩すことが多くなった。
最初は大した事がない、ものもらいとか、風邪とか。体は丈夫な方だったから、そうなる事が珍しかった。打撲ですんだけど自転車で事故ったりもした。(注意力の欠如)
別の日は、朝起きると背中が曲げられず起き上がれなかったので、ベットから転げるように足をついてなんとか立った。腰が曲がらず壁づたいでないと痛くて階段が降りれなかった。(筋肉の緊張)
40度の熱が出てもどんな時でも職場に向かった。
笑いながら働いた。私がいないと他の人が大変になると思って。

そんな状態の中、わたしが表彰される機会があった。
体はぼろぼろだったけど、報われた気がして誇らしかった。なのでますます頑張ろうと思ってしまった。


しばらくすると人事異動があり、20代前半くらいの女の子が入ってきて、クソクソ社員2人は異動していった。
やった!しかも女の子だ!ハッピー!ありがたい!
とか思ってたんだけど、こいつがわたしにトドメをさした張本人だった。

割と悪口陰口多めの子で、仲間を作って集団でだれかをいじめ、自分自身は被害者意識が強い。
当時、彼氏が出来たばかりだったらしく、同棲を始めたので最初はウキウキと仕事してたんだけど、その彼氏とうまくいかなくなると職場にも機嫌を持ち込んできた。
新人さんに食事を出さなかったり、休憩させなかったり、気が弱い子を無視したり。

さすがにほっておけず面談をしたのだけれど、その後、矛先が私に向く事になってしまった。

弱りきってた私に、彼女からの攻撃はズバズバきいた。
だんだん自分は価値のない人間で、仕事もできないし、誰からも好かれていなく、仲間もいないと思うようになった。
女子ロッカーで体が重すぎて立ち上がれなくなったり、簡単な業務も失敗する事が続いた。

もうその内容を覚えていないんだけど、その日も何かを失敗してしまい、マネージャーから「こんな簡単な事くらいできないと困る!」というような指摘を受けて、
「あ、わたし、こんな簡単なこともできなくなってるんだ。これ、簡単なことだったんだ」 
と、気づいた。その指摘をうけた仕事は、わたしが苦しみながら精一杯やった仕事だった。(実際簡単な業務だったと記憶してる)
限界なのだ、と思い、病院に行くきっかけになった。

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