記事一覧
2023年の掲載短歌
『ねむらない樹』 vol.10 テーマ「電」もしくは自由 内山晶太選
粉々になったわたしでモロッコの砂漠に飛んでいく眠るから
毎日歌壇 加藤治郎選
さざ波ができたり影を浮かべたりきみの顔は絶え間ない湖
(4.18)
毎日歌壇 水原紫苑選
丘に立つ美術館には窓があり水平線が絵画のような
(3.27)
水底のように見た夢 制服の代わりに青い服を着ていた
(4.3)
振り向けば教会の戸が切
2022年の掲載短歌
57577展 テーマ「町」 鈴掛真選
半分のわたしはきっと喧騒の旧市街をまだ彷徨っている
毎日歌壇 加藤治郎選
他者に紐づけられているおそろしさ 双子のパンダを見ずに帰った
(6.14)
暗闇にズームしていくだけの夢 街は遠くのサイレンで満ち
(7.4)
「てきとーに生きればいい」が口癖の父と見た羊の毛刈りショー
(7.12)
ほろほろと眠ったままの指うごくピアノをじょうずに弾いている