DVDの音量基準は? ~ラウドネス基準~
DVDの音量の基準は
DVDを制作する機会が多いでのすが、そんな中で音量をどれぐらいで作るのがベストなのか気になったので調べてみました。
昔、YouTube動画と同じような音量でDVDを作成したら、ものすごく音量がうるさくなってしまったことがあります。
「DVD 音量」などで調べてみると、音量を「-6db」以上にはしてはいけない。それを超えるとクリップして音が割れてしまう。というのはよく見かけます。
ですが、それ以外に特に基準となるものは見つかりませんでした。
ラウドネス基準
一方、テレビ放送ではラウドネス値の基準というものがあり、音量が統一されているそうです。
(ラウドネス値:人間の耳で聞いたときの音の大きさを数値化したもの、とのことです)
DVDにもラウドネス基準があるのかと思って色々と調べてみましたが、特に無いようです。
DVDがつくられたのが20年以上前、ラウドネス基準が制定されたのが10年くらい前なので、見つからないのは当然のことなのかもしれません。
(でもDVDより古いはずのCDで調べてみると、記事はちょいちょい見かけるので、単に需要がないのかも)
最近はDVDドライブが付いたパソコンも少ないですし、DVDを視聴されるのはテレビがメインかと思いますので、
DVDを制作する際もテレビのラウドネス基準にならって作ればOKという解釈で制作することにしました。
DaVinci Resolveでラウドネス値を計測
「DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)」のFairlightページには作成した動画のラウドネス値を計測する機能があり、それを確認しながら音量を調整していきます。
さて、テレビでは基準を-24LUFS(LKFS)とし、±1LUFSまでは許容範囲とされています。
というわけで、DVDの音声の基本である「音量は最大-6dbまで」を守りながら、ラウドネス値を-24LUFS±1の範囲に収まるように音声を調整してDVDを制作してみました。
が、実際にDVDを焼いてプレイヤー等で再生してみると、どうも音量が小さいようです。
通常テレビを見ているときの2倍程度までテレビ側の音量を上げないと適切なレベルになりませんでした。
仕方ないので最大音量は-6dbをキープして、音圧を上げていくことにしました。
今回はラウドネス基準が-15LUFSあたりになるところまで調整したところで、ちょうど良い音量となりました。
数値に準ずるのも大事ですが、実際に自分の耳で確認することも大切ということでしょうか。
音圧を上げる方法
さらっと音圧を上げると書きましたが、その方法についても説明しておきます。
最大音量はそのままに音圧を上げる方法ですが、今回はたまたま音声をCubase(キューベース)で作成していたため、マキシマイザーを使いました。
音声の波形を見ていると一目瞭然ですが、音は大きいときと小さいときを繰り返して波のような形をしています。
マキシマイザーをかけると、音が大きいところはそのままに、他の全体の音を上げてくれます。
あまりかけすぎると音が不自然な感じになってしまうので、注意が必要です。
別のソフトに頼らずダビンチリゾルブ単体で解決するには、音声のリミッターやコンプレッサーを活用していくことになると思います。
こちらもマキシマイザーと似たようなことができるので、最大音量をキープしたまま、音を持ち上げて全体の音圧を上げることができます。
まとめ
当初はテレビ放送のラウドネス基準にならって制作する予定でしたが、
実際に制作したDVDをチェックしてみると音量が足りなかったので、十分な音量に達するまで音圧を上げることとなりました。
ただ、どれぐらいが適切な音量になるかは扱う音源によって変わるようなので、必ずしも音圧を上げなくてはならない訳でもないと思います。
最終的には自分の耳で確認することが大切だということが分かりました。
映像と比べて目に見えない音声は意識の外にいきがちですが、丁寧に整えてあげることで視聴される方にストレスの少ない作品をお届けすることができます。
DVDの音声はYouTubeとは少し勝手が違う上に、基準も分かりにくくて正直私も四苦八苦しました。
同じように悩んでおられる方もおられるかもしれませんので、記録としてここに残しておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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