瀬戸内国際芸術祭2022 秋会期 ② ~小豆島:醤の郷+田浦+坂手+移動(お宿)+土庄港+妖怪美術館編~
おことわり
瀬戸内国際芸術祭2022に行ってよかったことを伝えるための記事です。先に瀬戸内国際芸術祭2022 秋会期 ① ~小豆島:福田港&醤の郷編~を読んでいただいた方がスムーズに話がつながると思います。
天気が悪い!
うっすら天気予報から気づいてはいたのですが、この日の午前中は、残念ながらお天気に恵まれませんでした。そのため、午前中を室内で過ごせるよう、旅程を組み直しました。しかしながら、この日は、どうしても行きたい場所があったので、午後まで雨ならば、それは諦めて、雨の中が頑張って行こうと思いました。
2日目~醤の里~
この日、違うホテルに泊まる予定だったので、荷物を持ったまま移動せねばなりませんでした。しかし、トランクは邪魔だし、雨が染み込むとやっかいです。そこで、まずはバスで坂手港まで行き、そこのロッカーにトランクを詰め込みました。おそらく終点の坂手東から引き換えしてきただろうバスに速攻で乗り込んだため、バスの運転手さんに「え!坂手港からフェリーに乗るんじゃなかったの?」と言われました。いや、ちょっと荷物を預かっていただきまして……でも、坂手港には、神戸からフェリーが通ってるんですよね。そういうルートを次に試してみるのもいいかもしれませんね。
マルキン醤油記念館
というわけで、室内で見学が可能な、マルキン醤油記念館にやってきました。ここは入場料が400円なのですが、なぜか、お醤油をもらえるという謎の施設で、この400円はお醤油代なんじゃ……?と不思議に思いました。しかもお土産屋さんの割引券ももらえるというお得感。謎は深まるばかりです。
醤油の作り方の昔と今を見学していたのですが、もろみをしぼる体験に参加できたのは、ラッキーでした。
しぼりたてのもろみ醤油の味見もできます。あんまり味覚が鋭くないので「醤油の味がする!」という感想しか出てこず、どちらかというと「いいにおい!」という印象の方が強かったです。館内をゆっくり見学してから、おみやげやさんで、おいしそうなものを購入。
そのうえで……
しょうゆソフトを食べました。ちなみに、この日、めちゃくちゃ寒くてですね……雨が降っていたのもあると思いますが、本当に震えるほど寒くて寒くて……でも、ご当地ソフトクリームを食べずにはいられない生き物なので、がんばって完食しました。美味しかったですよ!お醤油って甘じょっぱいから、ソフトクリームと一緒になってて、違和感はありませんでした。
ジョルジュ・ギャラリー
バスを待つのが寒かったので、歩いて、ジョルジュ・ギャラリーまで向かいました。もはや登山で遭難したときに、凍えないように身体を動かす、みたいな状態になっています。なお、この旅行には使い古したスニーカーで来ていたので、完全に水没したスニーカーを見て(新しいのを買おう)と決断することができました。
そして、ここでやっとこさリストバンドをゲット。ちなみに、ジョルジュ・ルースさんという写真家の方の撮影現場と写真が両方見れるという場所なのですが、彼が撮影現場を残すのは、とても珍しいこと、ならしいです。建物を見学したり、撮影現場の制作映像を見たりして、時間を過ごしました。
階段を登った先にも作品があったりするのですが、それは見てのお楽しみで。個人的な印象ですが、今回の旅程では、古民家の狭くて急な階段を上り下りすることが多かったです。そのため、ズボンがおすすめだなと思いました。スカートだと、すごい巻き込み事故を起こしそう。
午後から晴れるという天気予報と雨雲レーダーを信じて、ジョルジュ・ギャラリーでご飯を食べます。
メモをしておくべきでしたが、なにかおいしいものを食べました。たしか、もろみソースを使った、何かの肉の、サンドイッチ……もろみソースは、つまり、しぼりたて醤油的何かのソースってことなので、もちろんおいしかったです。暖かい紅茶を飲んで、英気を養っていたら……
2日目~二十四の瞳映画村~
は、晴れてる!!!天気予報ってすごい!
というわけで、私が小豆島において、絶対に見たいと思っていた作品に会いに行くために、急いでバスに乗り込んで、二十四の瞳映画村に向かいました。結構遠くにあるので、レンタカーで行くか、バスか、の二択だと思います。晴れていたら、前日の宿の近くから渡し船に乗るという手もあったのですが……また、いつか!
不勉強なもので、壺井栄さんの二十四の瞳を読んだのは、ずっと昔のことで、おなご先生が足を怪我したことしか覚えていないという有様でした。それでは映画村を楽しめないだろうと、前日、夜寝る前に、大急ぎで青空文庫から見つけ出して、きちんと読み直しました。読み直すことで、足の怪我がアキレス腱の断裂であるということを再発見しました(骨折だと思ってた)。
閑話休題。
さて、私が映画村を訪れて、一番見たかった作品は……
入江早耶さんの『漁師の夢』という作品でした(あえて、ちょっと暗めの写真をのせています。やっぱり実際に見てほしい)。Art Collaboration Kyoto 2021で、入江早耶さんの作品を見てから、すっかりファンになってしまって、他の作品も見てみたいな、と考えていたのです。入江早耶さんは、描いた絵を消した消しゴムのかすで作品を作るという方で、その一風変わった作品の作り方に、私はとても衝撃を受けました(というか、2021年、京都で作品に出会った際、消しゴムのかすだという説明の意味が最初わからなくて、10回は説明を読み直しました)。今回、作品をじっくりと見ることができて(平日なので人が少なかったのです)、本当に、本当に、がんばって小豆島に行って良かったなと思いました。
2日目~坂手~
今回の旅の最大の目的を果たしたといっても過言ではない私は、大満足な気持ちでバスにゆられていましたが、それとは別で欲張りなので、土庄港に向かうバスが来るまで、坂手の作品を見学することにしました。
坂手港にある、あまりにかっちょいい作品に大興奮です。この作品、ぐるぐる回ります。龍の神様とのことですが、ちょっと怪獣チックで、怪獣が好きな私としては、出会えて嬉しかった作品の一つでもあります。
バスに乗り遅れると大変なことになるので、ロッカーからトランクをピックアップして、ちょっと早めにバス停で待っていたのですが、そこで『妖怪美術館』の広告を見かけました。夜に見られるなら、行ってみようかな!と唐突に思い立ちました。もともと妖怪が好きで、夏の特別展で妖怪がテーマだと、喜んで見に行くので、これまで、小豆島に妖怪美術館があることを知らなかったこと自体が自分でも意外でした。
2日目~移動(お宿)+土庄港~
バスにゆられて、土庄港に到着。すぐにお宿に向かいました。妖怪美術館の予約チケットは、少し遅めの時間にしてあったので、少し宿で休憩してから、向かうことにしたのです。ホテルは、土庄港の真横という大変便利な立地でした。禁煙の部屋を頼んだのだけど、なんだか不思議なにおいがするな、としばらく困っていたのですが、あとあと「これ、ごま油のかおりなんじゃ!」と気づきました(たぶん間違っていません。近くにあの『かどや』さんの工場があるんですよ)。
この作品は見たことのある人が多いんじゃないでしょうか!オリーブの葉っぱでできた輪っかです。夕方に見るのも、なかなか、いいものでした。
2日目~妖怪美術館~
妖怪美術館は、おおまかに4つの建物に分かれています(途中で折り紙の美術館に立ち寄ると5つの建物を周ることになりますが)。受付でチケットを見せると、番号が書かれた紙を渡されまして、その番号で、各建物の電子錠を開けて、見学していくのです。ちなみにチケットと番号は紐づいているので、もらう番号は、みな違うみたいです(たぶん、1回しか入れない)。
迷路のまちと呼ばれるだけあって、4つの建物を巡るだけでも、地図をぐるぐるする羽目になりました。ちょっと道が細いところもあって、夜に周るのは怖かったですね。雰囲気の問題から、夜に見学した方が盛り上がると思いますが。
平日夜のためか、人がとても少なくて、じっくり雰囲気を味わうことができました。とてもオススメのスポットです。妖怪が好きな私は、相当時間をかけて妖怪美術館を巡ったので、見終わる頃にめちゃくちゃお腹が空いていました。
そのため、あまりにお腹が空いていて、普段なら一人で食べるのをためらう量のたこやきを食べました。
お店は『たこやきばぁーめいず』さん。
私が「小豆島名物のそうめんを食べれないまま、明日は出発になりそう」と話したところ、お店のご主人は「このたこやき粉は、そうめんに使われている粉と一緒なので、だいたい一緒。食べたも同然」と言ってくれました。ありがとうございます。次はそうめん、食べますね。
2日目のまとめ
というわけで、2日目:醤の郷+田浦+坂手+移動(お宿)+土庄港+妖怪美術館でした。
1日目のまとめでも言ったことですが、一人旅では、体力さえあれば、どんどん旅程を組み替えられます。これは、一人旅の大きな利点です。ただ、本当に体力との勝負になってくるし、このご時世、熱でも出したら、えらいことになるので、あんまり無理はしない方が良い気もします。この日は、めちゃくちゃ雨に振られて、べしょぬれだったので、ここで風邪を引かなかったのは、誠にラッキーなことでした。
この2日目は、今でも印象に残っている1日で、午後から晴れたラッキーさ。一番見たかった作品を見れた嬉しさ。たまたま見かけた広告で楽しめた妖怪美術館。と思い出がもりだくさんでした。
3日目、4日目もがんばって書いていきます。