森喜朗オリンピック・パラリンピック組織委員会会長が辞任で考えてみた。今頃
率直に言いましょう。
政治家として、あまりにも「日本の危機に鈍感すぎる」と思います。
『FACTFULNESS(ファクトフルネス』という、世界的に売れに売れた本の中にも「従来の発展途上国に入る国は6%ぐらい」というような記載があるそうです。
日本が品質の良い工業製品を供給するだけでは、もはやどうにもならない時代になっています。
というわけで、コロナ前までは観光立国とかいうものを掲げて、インバウンド需要でがんばっていました。
そしてオリンピックですよ。
オリンピックには外国から選手や関係者、もちろんお客さんも大勢来日します。
そしてもちろん、女性だって大勢来るわけですよ。
森氏はオリンピック誘致に誰よりもご尽力されましたし、この発言だって女性を傷つける意図はなく、むしろ場を盛り上げようとしてのものだったとのことである、ということは存じています。
だからしょーがない、で許してもらえると思ったら、大間違いです。
いや、日本の女性は優しい人が多いから、許してもらえるかもしれません。
それに実際の話、今までそうだったからこそ、これまで後から謝罪して終わっていたわけですし。
しかし外国の女性はそうではありません。
意図とか状況とかは関係なく、表現そのものが許せないのですから。
確か元大阪府知事の橋下徹氏も「表現がダメだ」みたいなことを仰っておられましたけど、その通りです。
ところで、多分十年ぐらい前のTBS『がっちりマンデー!!』という番組に、株式会社ニトリホールディングスの創業者がゲスト出演したことがありました。
そしたら、ご自身の奥様についてですね。
「自分は口下手で力仕事の方が好き。だから配送を頑張る」
「そこで嫁を貰って、嫁に接客をやらせる」
「嫁やから何ぼ働かせてもタダ」
「ついでに夜の仕事も……金かからんでええな! がははは!」
てな感じのようなことを仰っておられたわけですよ。
これは今回の森氏と同じように、この番組を盛り上げるための発言でしょう。
しかもこの時の対象は奥様ですから、そこは森氏と違って「身内だから」という言い訳もできます。
しかしね、私はこの放送を聞いてから一度も、ニトリで商品を買ったことがありません。
表現が不愉快だから。
意図はわかりますけど、その表現が許せないのです。
(夫は買っています。だから家にニトリのカーテンとかあります。私が管理するのは食品と日用品で、それ以外の買い物は夫が管理していますので。夫には夫の考えがあるから、私は一切口出ししません)
「そこまで気にするかー?!」
て、思うでしょ?
私は気にします。
もちろん日本人女性では珍しい方だと思います。
他の日本人女性と違って、私は優しくない人でなしですから。
森氏もそうですが、日本の男性の皆さんへ。
「日本はやばい、このままではこれからもっとやばくなる」
という危機感は、持っておいた方が良くないですか?
観光だのスポーツだのっていう嗜好品は、生活に必要なものではありません。
だから「気分が悪い。もう買わない」になる可能性が、工業製品を含む日用品よりも遥かに高いものなのです。
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