愛は同期で表現したい
人生はまるで大きな海にたゆたう航海のようだ。
例えば高校のときに不倫を経験し
その時は同級生よりもませたことをして
心の中では有頂天になっているとしても
自分が結婚したときに
相手の家族に迷惑をかけていたことを知る。
その時は何の気もなしに後輩に意地悪をして
自己正当化しても
それが自分の弱さだと知る。
いいことも悪いことも
自分の人生の一部となり
まるでミルフィーユケーキのように
一枚一枚の層が自分の人生と重なっていく。
例えば
自分が一生懸命努力しても
それを多くの他人から
嫉妬されて、学校なり会社なり
そんな組織から抹殺されるがごとく
そしてそれが鬱となり
自分に迷惑をかけて多くの人のせいで
社会復帰できず
部屋で泣きながら過ごしていても
わたしの気持ちを理解できない何人かの人から
自分の気持ちをコントロールできないのは
自分のせいだとか
相手を許せないのは弱いからだとか
知ったような口を叩かれても
多くの日本人がやってしまいがちだが
そんな他人の批評、まさにちっぽけなことに
いちいち反応しないほうがいい。
姫野カオルコさんが教えてくれるように
愛は気体であるから個体になった愛を見たい。
私が思うに、愛を表現できる媒体の一つに
同情心がある。
同情心、それは相手が泣いているときに
相手と同期できることである。
例えば
ある少年がとなりに住むおじいさんに会いに行ったら
おばあさんが亡くなって
おじいさんは毎日毎日泣いていたそうだ。
その少年は どうしていいかわからず
おじいさんと一緒に泣いた
一緒に思い出を語った。
おじいさんの話に耳を傾けた
おじいさんを抱きしめた。
もしも あなたが一番つらいときに
あなたの話をただ聞いてくれるだけでよくて
一緒に泣いてくれればよくて
あなたを抱きしめてくれれば良いだけで
どれだけ気持ちが楽になるだろう。
自分に迷惑かけた相手を許すとか許せないとか
そういうことよりもまずは
困っている人の気持ちに寄り添い
同期してあげること。
それが愛情の一番の表現であると思う。
そういう表現が
この地球のもっともっと広がれば
私たちが心配しているよりも
もっと早く愛の惑星になるだろう。
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