青山ブックセンター本店、文庫・ビジネス書担当の神園です。
今、青山ブックセンター本店が猛烈に推している本。
店長主導で昨年12月末に青山ブックセンター限定で復刊された、木下古栗さん『ポジティヴシンキングの末裔』(早川書房)。
有難いことに、よく売れていて嬉しいです。(自分は特に関わってないですけど。笑)
購入して読んでみたのですが、ひたすらに無意味な話の連続に驚き困惑し圧倒され、久々に刺激的な読書体験を味わいました。
そこで木下古栗さんについて気になってネットを検索していたら、このインタビュー記事を見つけました。2021年のほぼ日刊イトイ新聞の記事なのですが、これがすごく面白かったです。
以下、引用長めですが…
この部分を読んで、ハッとしました。
確かに、木下古栗さんの小説って面白いのだけど、正直読むのに苦労するところもあれば、何が面白いのか、どういう話だったのか、簡単にまとめることが難しいです。その理由は明白で、木下さん自身が無用性を追求して小説を書いているからです。
昔も今も文学の世界には"実用的"な小説が溢れかえっています。別にそれは悪いことではないですし、自分もそういう小説が好きです。でも、それだけでは気持ち悪さを感じます。木下古栗さんの作品のような"無用"な小説を読むことは、それこそ文化的で贅沢なことだと思います。
だから『ポジティヴシンキングの末裔』がドカ積みされて売られていることに、お店で働くスタッフとして誇りを感じています。
ABCでしか買えないので、気になったら是非!