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これまさしく人が人を良くする‼ってこと


幸せって案外シンプルやったりするのかも…

地元のイベントに出店して感じたこと
私は、地元で就労継続支援B型事業所を運営している。
脳に何らかのダメージを受け、高次脳機能障害になった人の居場所。
中途障がいの方で、脳梗塞や事故で脳にダメージを受け人生の途中から、
障がい者になった方の居場所だ。
私のオット、いっちゃんが日本でもただ一人という珍しい症例で、重度高次脳機能障がいになったのがきっかけ。事業所を始めた経緯はまた今度。
そこでは、たまごサンド屋を併設していて、就労に来て下さっているご利用者様には、たまごサンドに付随するお仕事をやっていただいている。
その一環で、今日は地元のイベント「てくてくマルシェ」に出店してきた。

オットいっちゃんは集中力、持続力の問題で昼から参加


そんなイベントがある時は、いっちゃんのお世話には、近くにいる息子にお願いして帰ってきてもらい、一緒に住んでいる娘が、食事を食べさせるという、まさに家族総出の二人三脚でサポートをしている。
今日もそのパターン。
私がイベントに出ている午前中は、家で息子と一緒に待機しているいっちゃん。いっちゃんを迎え、イベント会場に向かったのは13時。こんな曇りで蒸し暑いお天気の時は、大概覚醒は下がり、よだれがいっぱいで、頭が痛いのか?バンバン頭をたたいたりするが、いっちゃんの今日の調子はどうだろう……。
そんな心配をよそに、いっちゃんの足取りは軽く、会場に着くなり「いっちゃ~ん」と周りの方にお声をかけて頂き、ニコニコ顔になった。
案ずるより産むがやすしか、めちゃくちゃ元気。
そして3階の売り場に到着するまでに、何人もの方にお声掛けしていただき、挨拶して回る。
「いっちゃん久しぶり‼元気ですか?」の声や「いっちゃん、僕のこと覚えてますか?」にニコニコ顔がうなずく。
「ほんまかいな?ノリでうなずいてない?」と突っ込みたくなる私。

自由奔放にマルシェを楽しむ重度高次脳機能障害のオット

脳が幼児化されているのか?
どうなっているのか知らんけど、いっちゃんは輪投げや釣りゲームをやりたがり、景品のお菓子をもらって超ご機嫌。
「ちょっと、ちょっと68歳なんですけど」と突っ込みたくなるけどしんどそうに、頭をバンバン叩かれるより、ずっとマシやんと自分に言い聞かせる。
そんな時、ずっとお会いしたかった、ヨガの美鈴先生が来て下さった。
「いっちゃ~ん‼」
いっちゃんの目が変わった。
ちゃんとこちらの世界に帰ってきた目。
美鈴先生は、コロナ自粛の時、オンラインでヨガをやってくれていた、地元の先生。あの時は私が随分救われた。そういえば、それを作文にして、NHKの障害福祉賞を頂いたんやった。転んでもただでは起きへんなとつくづく思う。その話はまた今度。
そんな大事な人がちゃんとわかるって、私のオットほんまにすごい‼
いつも大混乱の頭やけど、もうそれだけで十分。
元気で第9回目になる「てくてくマルシェ」にまた出られたこと、それだけで二重丸。
そこからいっちゃんのご機嫌はずっと続いた。重度の高次脳機能障害があるいっちゃんの場合、すぐしんどくなってしまうので、滞在は1時間が限界かと思っていた私の心配をよそに、最後の片づけまで頑張りました。

美鈴先生に会って大喜びのいっちゃん‼

人が人を元気にする。障がいがあってもなくても孤独がいちばんしんどい。きょうはいっぱいの人に声をかけてもらって、いっちゃんの元気度はマックスに上がった気がします。そしてそんなオットをみながら、生きててくれるって幸せやな~と思う私です。
幸せって案外シンプルだと思うのです


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