見出し画像

解放

小学生の頃
転校初日にスカートを履いて学校に行った。
女の子らしいものが好き
お人形を可愛くして遊ぶのが好き
ピンクやリボンが好き
スカートも大好き
だからお気に入りのスカートで登校した。
そしたら
話しかけてきた女子に
なんでスカート履いてるの?って聞かれた。
2年生だったけどその一言で全て察知した。
ここでは女子は誰もスカートなんか履いていない。
履いちゃいけないんだ。
スカートを履くと女子から目の敵にされる。
次の日からズボンしか履かなくなった。
中学生になって少し胸が膨らんでくると
それを隠すような服ばっかり着るようになった。
当時の流行りもダボダボだったから変ではないけど可愛くもない。
さらには多感な年頃なゆえ、男子の前で女の子らしさを出したものなら陰口の対象決定。
高校生になっても社会人になっても同じような事を言うやつはどこにでもいて。
明るく、サバサバしてて女子女子してない自分を演じるのが得意になった。
でも、なんにも楽しくない
ときめかない
つまらない
ある日ドラマの影響でソロ活を始めてみた
1人で遠くへドライブしていたら
あ、今、わたし自由だ。
誰からも監視されてないし
誰もわたしを気にしてない
って事に気がついた。
当時勤めていた会社の女上司が
今まで出会った陰口女子の集大成みたいな人で。
もちろん会社にスカートを履いて行った事はなかった。
でももう辞めるつもりだったからどうでもいいやと思って、次の日からちゃんとお化粧して髪もセットしてピアスもつけてスカート履いてお気に入りのコートを着て出社した。
なんだかブツクサ嫌味言ってたけど、どうでもよかった。
会社くるだけなのに随分気合い入ってるねーとかなんとか。
うっさいわ。と。気にもならなかった。
わたしはわたしを解放できた。
もちろんこんなわたしを嫌う人もいる事はもちろんわかっている。
でも受け入れてくれる人もいるってわかった。
ある人に、女性らしくて素敵だと言われた事があった。ほんとにほんとに嬉しかった。
今わたしは女性である事を心から楽しんでいる。
長年、自分を封印して我慢していたけど
やっと自分らしく生きている
今が1番楽しいし
今の自分が大好きだ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?