気づいたら、問いの中で泳いでいる
その瞬間は突然やってくる。
沸々、沸々と湧き上がり、ん?ん?と目を凝らしているうちに
ぽろっと。
私の頭の中に、問いが産み落とされる。
それは、
「生きるって何?」「幸せとは?」
みたいな大きなものもあれば、
「面白いってなに?」
「何をもってオシャレという?」
「もし私たちに名前がなかったら?」
「どこまでが私?」
みたいな、これまで気にも留めていなかったような些細なことも。
なんで?どうして?
そうなったらどうなるの?…
考え始めると止まらない。
広がって広がって、行き止まって、引き返して、潜って、浮き上がって、
私の頭の中に広げられた「問い」という空間に、
私はぽっかりと浮いて、何か手がかりを掴もうと縦横無尽に泳ぎ、もがく。
その時間は少し心細くて、もどかしく、重たい。
でも、あたらしい世界に出会えるかもしれないという好奇心と、突き詰めてやるぞという勇ましさに満ちている。
「問い」を持つということは、「わからない」を持つということ。
「分からない」状態というののは、
消して居心地良い状態ではないかもしれない。
けれど、
「わからない」があって、よかったとも思う。
わからない。
それだけ、私が分かる以外にも世界があるということだから。
私が知ってるだけが、世界じゃないってことだから。
そのことに私は怖がりながら、わくわくしている。
とてつもなく大きく、よく分からない世界の片隅で、
ちっぽけな私が生きるちっぽけな世界の中で湧き上がる答えのない問いを、
あーでもないこーでもない、こねこねしてるのは馬鹿げたことかもしれない。
もっと何かほら、宇宙の謎を解明したり、生命の神秘を紐解いたりする方が
かっこいいし人の役にも立ちそう。
だけど私には、そのくらいしかすることがない。
そのくらいのことにだって、大きな宇宙が隠れていたりするのだ。
だから面白い。
これからも飽くなき好奇心を持っていようと思う。
気にも留めないことに、気を留めてみようと思う。
そして誰かと、なんでだろうね?どうしてだろうね?と、
宙を眺めてしまいそうな時間を楽しく過ごしたいと思う。
miwa
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