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リブレット

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〜リブレット〜全14話 ある日突然彼女からのメール。 1日1回の彼女とのやりとり。 だけど、そのやりとりにルールを作った自分。 そんな彼女と俺のやりとり。 あなたは自分ルール…
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#はじめまして

リブレット〜7〜

彼女からメッセージがきていた。

「昨日は、飲み過ぎた。かなり二日酔いかも?
でも会いたかったな」
というメッセージと色鮮やかに装飾された店内と真っ白なドレスを着た彼女。
その後ろにシャンパングラスで積み上げられた
ピラミッドと、凄い数のシャンパンが写った
写真が送られていた。

その姿はうまく表現できないが

夜の蝶。

いや、女帝と言うのか。

俺は、
「よかったな。ゆっくりお休み」
とだけ返

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リブレット〜9〜

少しずつだが、
彼女からのメッセージを待つ様になった俺。
彼女はブレることなくいつも一方通行だ。
でも俺の返信に少し変化がでてきた。

例えば
「今日は、可愛い服があったから思わず買って
しまった。」や「こんな鞄かった」とかに

「いいんじゃない」とか「似合うよ」
みたいな事を返信をするようになった。

でも、1日1回のやりとり
そこは変わらなかかった。

そんなやりとりが繰り返される事、突然。

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リブレット〜10〜

初めて食事に誘われた次の日彼女から
日にち、時間、場所と真っ赤なドレスを着た
写真が送られてきた。

俺は、「わかった」とだけ返信した。

それから数日が経ち、
当日の彼女からのメッセージは、

「ゴメン。。今日行けなくなった」と言う

文字だけが届いていた。

ドタキャンなんてよくある話。

俺は「わかった」とだけ返信した。

その日から彼女のメッセージには、
写真がなく、すごい数の絵文字とスタ

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リブレット〜11〜

それからも、写真はないが目がチカチカする
ような文章が1日1回送られてくる日が続いた。
そんな日が今では楽しく感じてる俺もいた。

彼女から突然メールが来てから4ヵ月が経とうとした頃、俺はこんな返信をした。

「俺にメールするくらいなら他のお客さんに
営業かけた方がいいんじゃない?俺は店には
行かないよ」

その日から彼女のメッセージは来なくなった。
                
〜12〜へつ

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