231218 ー奈良後編ー
8:39
春日大社。開く時間を調べて、それに間に合うようにゆっくりホテルを出た。朝から鹿は元気で、たくさん会えた。冷たい空気が肺に入ってくるのがこの日は心地よかった。
春日大社は冬の朝がよい。清少納言がもし春日大社に行って枕草子を書くなら、きっとそう書くだろう。それくらい厳かだった。うつくしかった。朝イチはひとも全然いなくて、のんびりまわれるし、朝の光がとても美しいし、おすすめしたい。わたしが帰るころに、すこしずつ人が増えてきた印象。春日大社広いので、京都の京都御所とあわせてお散歩コースにしたいよね。
ドラマにもなった『鹿男あをによし』には、春日大社のご祭神である比売神様が出てくる。鹿男は、ザ・万城目作品という感じでとんでも展開なんだけど、これがおもしろいんだよね。実は、万城目作品ではじめて読んだのは『鹿男あをによし』。神鹿とツーショット撮ったのは結構思い出。
10:47
ホテルに戻りチェックアウトをして、荷物を預けてから、奈良駅から桜井線に乗って、三輪駅へ移動。地図では遠いかと思ったけれど、案外すぐ着いた。大神神社に行くのが目標だった。
大神神社は、日本最古の神社とされ、本殿はなく、ご祭神の大物主大神がお山に鎮まるとして、三輪山を拝するという原初の神祀りをとる。この三輪山参拝をしてみたかった。
太古の昔より、禁足のお山だったそうだけど、いまは9:00-12:00(下山は15:00まで)の間ならば、300円で登ることができる(2023年現在)。写真撮影も絵を描くことも、三輪山で見聞きしたことすら口外してはならない。
どうせ何もできないからと、荷物をすべてロッカーに預けていたために、小銭すら持って行くこともわすれてしまった。上に登った際に、お賽銭が必要だったことを思い出しびっくりしたけれど、それもまたいい思い出かしら。ひとりで登るのもよし、二人くらいでのんびり登るのもよし、という感じかしら。大人数より、少人数で静かに登りたいお山。すたすた行けば、1時間半くらいで帰ってこられます。
12:48
下山後は時間に余裕があったので、お山のふもとにある狭井神社や久延彦神社あたりをぐるぐる。上の方に登ると大神神社の一番最初の鳥居が遠くに見えて、登山のたのしみを感じた。神社ってやっぱりいいね。わたしは島根の出雲大社がすきなんだけど、それ以外にも実家に一番近い神社もだいすきだし、こうやってあまりよく知らない土地の神社にもすきな場所ができる。そういうとき、日本人でよかったなあっておもうの。
13:48
三輪そうめんを食べたくて、三輪山本まで歩いた。ちょっとかかった気がする。
お昼時を過ぎていたので(奈良にいた二日とも、変な時間にお昼ご飯食べたね)あまりお客さんもいなくてよかった。マダムのグループと、ご夫婦がいらしたかな。三輪山本は大通りに面していた(気がする)んだけど、車が必要そうな場所に存在していて、マダムのグループは明らかに「歩いてきました!」という血色のいいわたしの顔を見て、なにやら「あの子歩いてきたのかしら」みたいな会話をしていそうだった。気にしないけど。
本当は、奈良・三輪に来ているので、つめたくておいしい(と噂の)三輪そうめんを食べたかったのだけれど、12月の奈良はあまりにも寒すぎた。歩いてきて火照っていたとはいえ、本能に負け、しかしここは奮発しようとおもって、雲丹・帆立にゅうめんを注文。
わたしの舌がおばかなので、正直、雲丹の味はあまり感じられなかったけれど、あたたかくお腹と心に沁みこんでいくにゅうめんはとてもおいしかった。わたしは普段ラーメンのスープとかは飲まないタイプなんだけど(こだわってる店主さんたちからしたら嫌だろうね)、このにゅうめんの出汁はすこし飲んでしまった。さらっとしているけれど、にゅうめんに馴染むようにちゃんと味がする。奈良で帆立は獲れないだろうとおもったけれど、帆立はなかなかおいしかった。牡蛎・きのこにゅうめんも迷ったので、もし今度冬に行ったら食べてみたいな。
おみやげも購入。そうめんは折れてしまわないか心配だったけど、リュックの一番上に乗せ続ければいけるんじゃないかとおもって、勇気を出してみた。結果としては、最後まで折れず、無事いま住んでいるところに持ち帰って、さらには実家まで運ぶことができた。家族も喜んでくれたし、おうちでもおいしい三輪そうめんを食べられたので満足。
その後
奈良にもどって、さらに新大阪まで移動。記録上16:34に新大阪に着いているはずなのだけど、なにかを食べた記録がなくて、想像するしかない。にゅうめんでお腹いっぱいになったのだろうか…。あんまりその記憶がないので、やっぱり大阪で何か食べてるはずなんだけど、どうだったんだろう。
それに、夜ご飯をはじめ、夕方以降どこかに出かけた記録もない。昼間に山登りしてるしホテルでのんびりテレビでも見てたのかしら。
一年前を振り返るって、こういうこともあるのね。まあいいか。この日の記録があんまりないので、他の日よりも写真を多めに載せようとおもう。
奈良、めちゃくちゃよかったよ。大神神社に行くために奈良の中心地から移動するのがはやかっただけで、もっと行ってみたいお寺もお店もたくさんあった。わたしはせっかちと言われるし、決断とかもめちゃくちゃ早いタイプなんだけど、実際は、正直あれくらいののんびりさがわたしには合ってるのかも。冬の奈良、いいね。
奈良編、完
大阪編につづく。