【週末投稿】つれづれ有用植物#148(アオイ科ゼニアオイ属:ウスベニアオイ)
アオイ科の植物は昔から有用植物として、人々に利用されてきました。
チョコレートの原料のカカオ(カカオ属)、ドリアン(ドリアン属)、オクラ(トロロアオイ属)などは、果実や種子を利用します。トロロアオイ(トロロアオイ属)は花を食用にしたり、根部から抽出される粘液を和紙の紙漉きの際の添加剤として利用されます。さらにウスベニタチアオイ(ビロードアオイ属)の根は、昔「マシュマロウ」の原料として利用されてきました。
これらは全てアオイ科の植物なのです。
さて前置きが長くなりましたが、今回の有用植物は「ブルーマロウ」とも呼ばれている、ウスベニアオイをご紹介します。
とても寒さに強い植物で、草丈は60cmから大きいものでは2mに達することもあるそうです。初夏から夏にかけて赤紫色の花を咲かせます。
ヨーロッパ、西アジア、北アフリカが原産のアオイ科ゼニアオイ属の宿根草となります。
花はエディブルフラワーとしてサラダやデザートに利用されたり、ハーブティーとして利用されます。
ゼニアオイ属には、このウスベニタチアオイの他に、ジャコウアオイ(鑑賞)や、ゼニアオイなど総称して「コモンマロウ」と呼ばれています。
これらのコモンマロウの植物たちは、若葉と花はサラダやハーブティに、葉と根は茹でて、野菜としても利用できます。
花の水溶液は、酸性や塩基性の溶液を加えると色が変化するので、理科の実験やハーブティーのエンターテイメント性をいかした「色の変化を楽しむ飲み物」としても利用されています。
ゼニアオイは帰化植物のひとつとなっており、一般家庭の庭だけではなく空き地や道路脇に生えている所も散見します。
身近なハーブとして散歩すると見つかるかもしれませんよ。
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