【週末投稿】つれづれ有用植物#175(マメ科ナタマメ属:ナタマメ)
熱帯アジアまたは熱帯アフリカが原産とされている豆なのですが、江戸時代初頭に日本に渡り、薩摩などで栽培されたそうです。
以前から漢方薬として知られており、近年では健康食品、健康茶としても一般的に知られる様になりました。
ナタマメは成長が非常に早く、蔓は高さが6メートルにもなり、そして豆のさやは50cmほどにもなります。温暖な気候を好み、春先に種をまくと、夏にピンクまたは白色の花を咲かせ、秋口に結実します。
豆類全般に言える事ですが、マメ科の植物は毒成分が含まれています。
私たちが食用として栽培している豆類は比較的毒が少ないものになります。
ナタマメは大きく分けてアカナタマメ(花と豆が赤い品種)、タチナタマメ(花は白いが豆はピンク色)、それにシロナタマメ(花も豆も白い品種)の3つがあり、シロナタマメ以外は豆に弱い毒性が含まれています。
しかしいずれも若いナタマメの茎葉や若いさやには毒成分は含まれていません。
野菜として食べる場合は、中の豆が膨らむ前のサヤが平らな状態で長さが15~20cmほどの時に収穫されます。炒め物、煮物、漬物(福神漬け)などに利用されます。
福神漬けは、サヤが全長10cm程度になったところで収穫し、それを一度塩漬けにしたうえで塩抜きしてから、他の野菜とともに再度漬け込むという手間をかけて作るそうです。
サヤは黄緑色でしっかりとした硬さがあり、端をもって水平にしても曲がったり垂れ下がるようなことはありません。
ナタマメから作る茶の薬効としては、血行促進や免疫力の向上などのさまざまな効果があるほか、アレルギー性鼻炎、口臭の緩和によいといわれています。
■八王子でなた豆栽培とお茶作り(約8分)
小幡昌英 様
さやの大きさは30~50cmほど。さやの数は1つの苗から10ほど出来ます。
さやの中の豆の数は5~15粒くらいです。豆の大きさは3~5cmと大粒です。
生命力が強いと言われています。
育ててみたり、若い鞘を食べたり、お茶にして楽しんで観てはいかがでしょうか。
■併せて読みたい
つれづれ有用植物#160(マメ科トビカズラ属:ハッショウマメ)
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