仏教から学ぶより良く生きる智慧
仏教
人生に悩んだ時に読む本
お経の教えとは何か
折居嶺清
理趣経では、世間のすべての欲望は元来、清浄なものであるとしている。
人の怒りでさえも、元来は穢れたものではなく、清浄で綺麗なものである。
ここでの怒りとは、立腹して、その怒りを外に向けるものではなく、自分の心に厳しくし、己で己を律することをいう。
また、大事な人が何らかの形で道に外れたことをした場合、相手を叱るという意味での怒りなのである。
その怒りは、人々に正しい道を歩いて頂くためのものであり、怒りの中に情けが加わるのである。
つまり、相手を大切に思いやる心の表れとしての怒りであるため、穢れた怒りではなく、清浄で綺麗な怒りなのである。
情けがある故に、怒るのである。
もし、人に情けをかけない場合、怒ることもないであろう。
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