【キャリアを考える】 余計な言葉は要らないのかも。
キャリアコンサルタントはよく勉強会があります。参加するしないは、人にもよりますけど。
そこで、ロールプレイでカウンセリングの練習をしたり、逐語録をとって、スーパーバイザーからアドバイスを受けたりすることがあります。
実践ではメモくらいしかとらないため、仲間やSVからフィードバックをもらえる機会は結構重要です。
たとえば、逐語録は資格試験の実技試験の問題にもなっています。
録音して、沈黙した秒数までカウントしたものを文字に起こすのですが、クライエントが発した、どのキーワードをピックアップして、深堀していくかがちょっとしたポイントです。
私は自分の逐語を見直しながら、「なんでここに反応しなかったのだろう」「ああ、ここでキーワード出てるじゃないの・・・」と反省することばかり。
大抵は、自身の価値観とか先入観が邪魔をして、違うキーワードに食いついたり、こだわったりしています。
例えば、「このクライエントは大手企業で結構な役職に就いているのだから、自身のキャリアに自信を持っているに違いない」という思い込み。
このせいで、いつまで経っても話が深まらず、クライエントの自己肯定感を押し上げようと、迷宮のループに陥ってしまうようなことになってしまったり(笑)。
あるロールプレイングで実践トレーニングをしたときのこと。
私はクライエント役となり、架空の相談を持ちかけました。
私:「上司が全然、私を評価してくれないのです」
CCt:「(頷きながら)評価してもらえないのは辛いですよねぇ。」
私:「ええ、私は頑張っているのに…って思うんですけど」
CCt:「あなたは頑張っていると思っていらっしゃるのですね」
私:「あの・・・ええ、まあ。私は頑張っているのになあ〜と・・・」
いや、それは、「自分は頑張っていると思っているみたいだけど?
上司はそうは思ってないんじゃない?」・・・って聞こえますけど???
と、表情がこわばり、ちょっと思わず涙目になる私・・・(笑)。
なんか、風船が音を立てて萎んでいくように、信頼関係が崩壊していくんですよね。こういう過ちひとつで・・・。
寄り添う技法として、言葉を言い換え共感の気持ちを示す方法があるのですが、
私は結構苦手です。今回のような〝言い間違い〟って結構やりがちですし・・・。
言葉が下手なら、何も言わず、表情で「うんうん」って菩薩様のような温かさで包み込んでもらえた方がずっと救われるなあ、と思います。
私の師匠曰く、
「上手なカウンセラーは、自分からは1割も話さない」とおっしゃいます。
静かに話を聞きながら、ひと段落したら、ただ一言、「どうぞもっと話して」という意味で、「で?」と促すだけ。
それでも、クライエントの方からどんどん話してしまう。
あれは、私には魔法だと思うし、憧れます。
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